――第12話以降、物語が緊迫していくとともに主題歌も変化します。これもやはり狙ってのことだったんですね。 渡辺 そうです。『サマータイムレンダ』の魅力のひとつが、後半のニュアンスの変化だと思うので。亜咲花さんのオープニング『夏夢ノイジー』では、作品全体のスピード感と自分の運命を切り開くというな部分を、りりあ。さんのエンディングでは潮が抱く「存在の不安」や、慎平に寄せる想いを描いてもらいました。 ――隅から隅まで、監督の想いが行き届いている。作品が面白いわけですね。 渡辺 いえいえ、スタッフみんながガチで原作ファンなんです(笑)。劇伴を決めるときも、ゲームの視点でマンガが描かれているのだから、やはりゲームミュージックのような音楽にしようと暗黙の了解で進みました。 ――つまり、田中先生の脳内で流れていたであろう音楽、ということですね。 渡辺 そうです。具体的にキャラクターにつけていくというより