ベトナム戦争に深く関与したことは、アメリカ陸軍にとって大きな損失をもたらしました。多数の犠牲を出しただけでなく、士気の低下、規律の軟化、団結の弱化が発生し、その戦闘効率が低下したのです。 戦争の長期化によって国民から理解を得ることは難しくなっていき、徴兵制が廃止され、志願制に切り替わりました。それまでアメリカ陸軍を支えていた広範な人事的基盤が失われたため、新規採用の基準を引き下げたにもかかわらず、多数の部隊では欠員が慢性化しました。その間にも軍事技術は進歩していったため、アメリカ陸軍は新たな技術環境に適応するように、さまざまな改革を行っています。ここでは、その経緯について簡単に紹介したいと思います。 1970年代のアメリカ陸軍の営内生活は悲惨でした。人種間の暴力、薬物の問題、営内の風紀の悪さなどが深刻な問題になっていましたが、最も深刻なのは凶悪犯罪の増加でした。ベトナム戦争では戦場で部隊指