これこそ、日本中のカエルとその愛好家を恐怖のどん底におとしいれた「カエルツボカビ症」である。 この病気は真菌(水虫菌などと同じ系統の菌)がカエルなどの両生類の皮膚に寄生することで発症するのだが、驚くべきはその致死率である。中南米やオーストラリアにおける被害は甚大で、ある地域ではこの病気の侵入により、わずか数カ月で90%ものカエルが絶滅したという報告もあるほどだ。 そして2009年。日本中の田畑からはカエルが姿を消し、夏の風物詩を失った日本の生態系は大きく乱れた……かと言うとそうではなく、うちの田舎の田んぼでも、あいかわらずカエルはケロケロと大合唱している。 あれ? じゃあ、結局カエルツボカビ症ってどうなったのかしら。 あれだけ世間をにぎわせたのがウソのような現状に、安堵しつつも疑問を感じたのでWWFジャパンに問い合わせてみた。 すると何とも意外な回答が得られた。 その後の研究で、日本の両生
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