旧労働省の婦人少年局というところは、むかしは非常に熱心に女性や子どもたちの労働実態の調査をやっていたのです。とりわけ、今ではほとんど忘れ去られているでしょうが、年少者の不当雇用慣行について、1950年代の半ばごろにその実態を暴いた報告書は、東北地方、九州地方、近畿地方、関東甲信越地方の4分冊として、刊行されています。 おそらく今では役所の中でも誰も知らないであろうこの報告書を、ちょっと紹介してみましょう。今ではみんながうるわしく描き出す「三丁目の夕日」のちょっと前の時期の、日本社会の凄絶な実態をちょっとの間だけでも思い出すために。 やはり、人身売買の本家といえば東北地方で、1950年代にもこういうケースが結構あったようです。 >年齢:15,性別:女、業務内容:芸妓見習、前借金:1万円、備考:中学1年中退 もともと生家があまりに貧しいので、食べるだけでもという親の考えと、芸者にすれば教育をし
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