バビロンまで何マイル ● 「バビロンまで何マイル」(佐藤史生・著「心臓のない巨人」/小学館PFC収録)を風邪でグッタリしてる時にベッドの中で読み返していた。 佐藤史生のSF短編は、毎回複雑な世界観を頭に入れるだけで精一杯つーか、世界観のみで物語が構築されているので、世界観を理解したところで話が唐突に終わってしまう感がある。この設定を使って長編がいくらでも描けるじゃんもったいねーな、と思うような美味しい設定を無造作に短編で投げ出してる感じ。 そのせいかどうか知らないけど、たまに清水玲子などにうま〜く設定の上澄みをパクられて(インスパイアというべきでしょうか)、しかもあっちはその持ち味を生かして解りやすく馴染みやすいSF少女漫画に仕立て上げてるのが、佐藤史生信者としてはなんか納得がいかなかったりするのでブツブツ文句言ってみましたがまあそれは置いておく。 この作品の舞台は遠い未来である。人