わたしは精神科で看護師をしています。 相模原市の事件を受けて、様々な意見が出ていて、いろいろと考えさせられています。 とくに「重度の障害を持つ方に対するケアワーカーの陰性感情」についての議論には、様々な方向から風が吹き荒れているようにも感じました。 そこで私は、今回の事件を受けて「感情労働」とケアワーカーのメンタルヘルスについて、少し整理してみようと思いました。 (様々な論点があると思います。犯人の病理などについては僕には分かりかねる部分が多すぎるので言及は避けます) 感情労働(Emotional Labour)とは 1983 年アメリカの社会学者A.R.ホックシールドにより提唱された概念です。[1] この概念は非常に有名ですので、ご存じの方も多いと思います。 肉体労働はその肉体での労働を対価として賃金が発生します。 頭脳労働ではその頭脳での労働を対価として賃金が発生します。 感情労働は―
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