経済対策で助成金を出やすくしたのに、厚生労働省の通知が窓口の現場まで伝わらず、企業の申請が断られるケースが相次いでいる。厚労省は仕事があるときだけ短期の雇用契約を結ぶ人らを支援するため、改めて全国の労働局に柔軟な取り扱いを徹底させる。 【写真】雇用調整助成金の相談窓口。多くの企業の担当者らが訪れ、労働局やハローワークなどの現場は忙しくなっている 国は経済対策で助成金などを出やすくしたとアピールするが、窓口対応が追いつかないなど「目詰まり」が指摘されていた。困っている人や企業にお金が届くまで時間がかかる事例もめだち、緊急時における行政のあり方が問われる。 問題となったのは従業員を雇い続ける企業に支払われる雇用調整助成金。企業が働き手に払う休業手当の一部を、雇用保険の財源で肩代わりするものだ。国が4月に発表した経済対策の柱の一つで、助成率が引き上げられ適用条件も緩和された。 厚労省は4月上旬、