鬱病(うつびょう)に画期的な脳外科手術が出現、といっても日本ではなく、カナダを中心に北米で展開されている新しい治療法の話です。現代社会はストレスに満ちあふれ、鬱病の発症率が上昇して大きな社会問題となっています。 鬱病は、うっとうしい気分と、何事にも興味や喜びがわかない、という2つの主な症状からなります。毎日、憂鬱(ゆううつ)で何もする気になれない、何をしても楽しくなく興味もわかない、という症状です。食欲不振、不眠、集中してものを考えることができない−などの症状もよく出ます。 そして自分に価値がないと思いつめて、ついに自殺を考えることもあります。自殺者の約7割が鬱病によるものとも言われています。 最近のMRI(磁気共鳴画像装置)やCT(コンピューター断層撮影)スキャンの発達が、鬱病の脳を解明しつつあります。何もする気にならない、何事にも興味がわかない、という症状から、鬱病の脳は活動性が低下し