"いま本を読む人は、研究者や評論家や編集者といった職業読書人を除くと、むしろ多くの「弱者」たちなんじゃないだろうか。自己啓発本やベストセラー、ケータイ小説やライトノベル、あるいは格差本やワーキングプア本といった出版商品(と呼ぶべきだろう)の売れ方は、そんな実態を連想させる。*1いまも本のもっともよき消費者は、主婦や中高生だろう。そうなると、「自分の読みたい本は自分で選べ」というのは、書店の実態からも消費者の実態からもかけ離れた、「強者」の論理でしかないということになる。 「強者」の論理、あるいはエリート主義で本や書店の問題を語ることには限界がある。梅田望夫の本への感想を書いた、先のエントリー http://d.hatena.ne.jp/solar/20080610#p1 と同じ結論になるが、とりあえずは知的中間層(大学生、ビジネスマン)の押し上げしかないとないと思う。おそらくこの層(20〜