岸田文雄首相は12日夜、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などの長期運用資金や個人金融資産が「ベンチャーキャピタル(VC)やスタートアップ(新興企業)に循環する流れを作る」と話した。「新しい資本主義実現会議」で語った。 海外からの誘致を含め、VCへの「公的資本の投資拡大を図る」とも述べた。発言は、スタートアップ育成方針の資金面での対応を説明する過程で行われた。 スタートアップが十分な資金調達を行うことができるよう、新規株式公開(IPO)プロセスの見直しを行うとも説明。官民の役割分担をした上で5カ年計画を作成し、司令塔機能を明確化するとしている。 GPIFは、岸田首相の発言について、詳細について承知していないと電子メールで回答した。現行の制度でもVCへの投資は可能だが、投資の有無も含め詳細は開示していない。 GPIFは、資産全体の5%を上限にプライベートエクイティー(PE、未公開株)