過激な性描写の漫画やアニメとどう向き合うべきかで論争が繰り広げられてきた東京都の青少年健全育成条例の改正案は、出版業界や漫画家らの激しい反発にもかかわらず成立した。最大会派の民主は6月の都議会で反対して改正案を否決に追い込んだが、今回は、子を持つ親ら「声無き多数派」(幹部)への配慮を優先させて賛成に回った。【石川隆宣】 都が最初に議会に改正案を提案したのは2月。当初はすんなり可決される見通しだったが、3月に著名な漫画家が「表現規制だ」と反対を表明すると状況が一変。登場人物を「非実在青少年」と造語で規定して規制対象にする内容に「あいまいだ」と批判が集中した。結局、6月議会で石原都政の条例案としては初めて否決された。 都側はこの後、問題がありそうな漫画を持参してPTAや地域団体を中心に説明会を81回実施。民主の指摘に修正や削除で譲歩し、改正案を練り直した。 賛否を決めるために開いた10日の民主
過激な性描写がある漫画の販売規制を強化する東京都の改正青少年健全育成条例に関連し、石原慎太郎知事は17日の定例記者会見で、72年発行の自著「真実の性教育」(光文社)に「いかなる書物も子供を犯罪や非行に教唆することはない」などと記述していたことを指摘され、「そのころ私は間違っていた」と述べた。「変態を是認するような本は、あのころあまりなかった」と釈明し、条例改正の正当性を強調した。 石原知事は、規制対象となる性的な漫画について「世の中に変態ってやっぱりいるからね、気の毒な人でDNAが狂ってて。読んだり、描いたりにエクスタシーを感じるのは結構。子供にさらさないように処置しただけ」と述べた。 また、中年男性の少女愛を描いたナボコフの小説「ロリータ」(55年)を例に挙げ、「当時ショッキングだったけど、あの程度なら叙述の美しさもある」とし、少女強姦(ごうかん)などを描いた現代の漫画に対しては「何の役
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く