タグ

2015年3月11日のブックマーク (2件)

  • 寺田寅彦 烏瓜の花と蛾

    今年は庭の烏瓜(からすうり)がずいぶん勢いよく繁殖した。中庭の四(よ)ツ目垣(めがき)の薔薇(ばら)にからみ、それから更に蔓(つる)を延ばして手近なさんごの樹を侵略し、いつの間にかとうとう樹冠の全部を占領した。それでも飽き足らずに今度は垣の反対側の楓樹(かえでのき)までも触手をのばしてわたりを付けた。そうしてその蔓の端は茂った楓の大小の枝の間から糸のように長く垂れさがって、もう少しでその下の紅蜀葵(こうしょっき)の頭に届きそうである。この驚くべき征服慾は直径わずかに二、三ミリメートルくらいの細い茎を通じてどこまでもと空中に流れ出すのである。 毎日夥(おびただ)しい花が咲いては落ちる。この花は昼間はみんな莟(つぼ)んでいる。それが小さな、可愛らしい、夏夜の妖精(フェアリー)の握(にぎ)り拳(こぶし)とでも云った恰好をしている。夕方太陽が没してもまだ空のあかりが強い間はこの拳は堅くしっかりと握

    nozomi_private
    nozomi_private 2015/03/11
    「焼夷弾投下のために怪我をする人は何万人に一人くらいなものであろう。老若ろうにゃくの外の市民は逃げたり隠れたりしてはいけないのである。」寺田先生なかなか恐ろしいことをおっしゃっている。空襲被害者に合掌
  • 「空襲は怖くない。逃げずに火を消せ」――戦時中の「防空法」と情報統制/大前治 - SYNODOS

    空襲の安全神話 1枚の写真をご覧いただきたい。 畳の上に炎があり、男女3人が水をまいている。昭和13年に東部軍司令部の監修で作られた12枚組ポスターの一つで、今でいう政府広報である。表題には「落下した焼夷弾の処理」とある。 それにしても不思議な光景である。屋根を突き破って落ちてきた割には弱々しい炎。天井や畳は燃えていない。焼夷弾の間近に迫って怖くないのか。アメリカ軍の焼夷弾はその程度のものなのか。一杯目のバケツで水をかけた後は、一体どうするのか。この一つの炎のために次々とバケツリレーをするのか。謎が深まる。 もう1枚。同じ12枚組の1つである。 ショベルの先に小さな「焼夷弾」らしき物体があり、「折よくば戸外に投出せ」と書かれている。こちらも、畳や障子はまったく無傷である。 こんな対処法が可能とは思えない。実戦で使用された焼夷弾は、発火装置と燃焼剤が一体となっており、投下されると数十メートル

    「空襲は怖くない。逃げずに火を消せ」――戦時中の「防空法」と情報統制/大前治 - SYNODOS
    nozomi_private
    nozomi_private 2015/03/11
    寺田寅彦が妙ちくりんな計算を駆使(?)して、当時の軍部と同じようなことを書いている。http://bit.ly/1BolFFA  昭和7年のことだし、その後の空襲被害を見たらあわてて前言撤回したかもしれないがその前に没してしまった