今回も前回に続いて、真島満秀写真事務所所属の猪井貴志さんに編成写真の基礎と極意を語っていただいた。必ずポールが入ってしまうため、右向きよりも難しいとされる左向きの編成写真に特有の注意点、すべての編成写真に言える基本的な露出の決定方法、工夫などをうかがう。 電化・左向きは、必ずポールが入る 福岡県内を走る西鉄6000系。1993年デビュー。方向幕にある大善寺駅は久留米の近く 電化路線の構図作りで、一番の課題はポールをよけること。しかし、この作品にはポールがバッチリ入っているではないか。「左向きはね、ポールが入るのを避けられないんだよ。線路とポールの間が狭いからね。ならば、どう入れるのか。それが構図作りの課題になるんだ」。 前回解説した通り、右向きの編成写真に向いたレンズは、およそ50-135mm(35mm判フイルムカメラの場合。以下同様)というのが目安だった。それに対して、左向きの場合はそれ