「積水ハウス」が地面師グループに63億円をだまし取られた事件で、主犯格とみられるカミンスカス操容疑者がフィリピンで拘束された。この男の過去と逮捕に至るまでの「豪遊と逃亡劇」を、『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』を著したジャーナリストの森功氏が追った。 17人目の容疑者 容疑者は、小山操こと小山武こと、カミンスカス操――。 フィリピンから日本に移送された場合、逮捕状や身柄の勾留状における当人の呼び方はそうなるのだろう。 63億円もの大金を騙しとった「積水ハウスの地面師事件」で、主犯格の一人として注目を集めてきたカミンスカスが12月19日、マニラの入管当局に身柄を拘束された。警視庁捜査二課が日本の領空に入り次第、事件における17人目の容疑者として逮捕する見込みだ。 カミンスカス操は、11月13日午前1時15分羽田空港からマニラ空港へ高飛びした。警視庁はその3日後の16日、なりすまし