10月10日からフジテレビ系でテレビアニメ『鬼滅の刃 無限列車編』の放映がはじまった。劇場版の冒頭で煉獄が「うまい!」を16連発し、大量の牛鍋弁当を爆食する。第1話「炎柱・煉獄杏寿郎」では、そのいきさつがわかる序段が、完全新作エピソードとして描かれた。 無限列車に乗る前、煉獄は切り裂き魔に殺された車掌の遺体が発見された駅へ赴き、弁当売りのおばあさんと孫娘の命を救う。お礼にと、1個の牛鍋弁当を手渡す2人に対し、ありがたく受け取って残りの弁当はすべて購入した煉獄。それが、大量の弁当を食べるシーンにつながるというわけだ。 この回は、煉獄が蕎麦をすする場面ではじまり、あんぱん、『家庭洋食割烹法』という料理書が登場するなど、食べ物の描写が多かった。そもそも、どうして弁当は牛鍋なのか、食文化史から考察してみたい。 明治維新で「肉を食べること」が国策になった 鬼滅の刃の時代設定は、大正時代初期の1910