70年前に発見されて以来、古生物学者たちを混乱させ続けてきた3億年前の古生物がいる。 「タリーモンスター」、あるいは「トゥリモンストゥルム(Tullimonstrum gregarium)」は、他のどんな動物とも違う体の作りをしており、はたしてその体には背骨があったのかどうかすらはっきりわかっていなかった。 だが、このほど東京大学の研究チームが3Dレーザースキャナーでその化石を詳細に分析したところ、どうやらタリーモンスターには背骨がなかった、すなわち無脊椎動物だったろうことが突き止められたそうだ。 その形態学的な特徴は脊椎動物は見られないもので、「脊椎動物以外の脊索動物」か「特殊化したなんらかの旧口動物」ではないかと考えられるそうだ。 謎に包まれたタリーモンスター タリーモンスターの化石が発見されたのは1955年のことだ。 アメリカ、イリノイ州メゾンクリークで発掘調査をしていたフランシス・