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ブックマーク / trivial.hatenadiary.jp (17)

  • 友桐夏、7年間の軌跡 - 一本足の蛸

    星を撃ち落とす (ミステリ・フロンティア) 作者: 友桐夏出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2012/06/28メディア: 単行購入: 3人 クリック: 103回この商品を含むブログ (29件) を見る はじめに 友桐夏が『白い花の舞い散る時間』でデビューしたのは2005年のことだから、今年でデビューから7年目ということになる。このたび古巣のコバルト文庫を離れて東京創元社のミステリ・フロンティアから再デビューすることとなった。 友桐夏はミステリ・フロンティアで書けばいいのに、というような意見はデビュー当時からあった。誰かどこで言っていたのかは忘れたし、探しても見つからなかったが、ここ にははっきりとそのような意見が書かれている。 なぜ、当時の読者がコバルト文庫でデビューした新人を評するのに全然無関係のミステリ・フロンティアに言及したのか、7年も経つと事情がわからない人も多いだろうと

    友桐夏、7年間の軌跡 - 一本足の蛸
    nununi
    nununi 2012/06/28
    デビュー前の経歴を振り返った労作。
  • ミステリとライトノベルと老害と - 一本足の蛸

    最近、ライトノベルは全然読んでいないし、ミステリもたまにしか読んでいないので、ミステリとライトノベルの相性がどうこうという話題についてはついていけないのだけど、ライトノベルミステリの困難さ - 小説☆ワンダーランドとそれに対する興味深い反応を見かけたので、メモのかわりに少し書き留めておく。 そもそもミステリというジャンルそのものの宿命として、ある程度の読解スキルと注意力を読者に要求するというのがあります。これが「気軽に読み流せる」ライトノベルの魅力を大きく殺してしまっているのです。 これに対して、反論というか異論というか、否定的な意見が2件あった。 これはミステリ読み特有の視点じゃないでしょうか。「謎を解いてやろう」と意気込んでミステリを読む必要は、ほんらい全くないのです。登場人物たちが謎解きに興じるさまを眺めるだけでもミステリを読むという行為は成立するし、ライトノベルとしての読み方は。米

    ミステリとライトノベルと老害と - 一本足の蛸
  • 『氷菓』とバッハと昭和の終わり - 一本足の蛸

    昨日、Twitterでこんなツイートを見かけた。 これを読んで、次のようにツイートした*1。 140文字という制限ではどうしても説明不足となるため、少し補足しておく*2。 西洋音楽史を大まかにみれば、「中世」→「ルネサンス」→「バロック」→「古典派」→「ロマン派」→「現代」という流れだ。このうち、バロック音楽は1600年から1750年までの150年ということになっている。「ということになっている」事情を説明しよう。 1600年頃に音楽史上重要なふたつの作品、『魂と肉体の劇』及び『エウリディーチェ』が初演されているので、この頃にバロック音楽が始まったとされている。 外交官としてローマに行くこともたびたびあり、その時は音楽家としても活動した。有名な『魂と肉体の劇』の初演は、1600年2月のことである。この曲は一般に、歴史上最初のオラトリオととらえられている。記録によると、この曲はその年に2度、

    『氷菓』とバッハと昭和の終わり - 一本足の蛸
    nununi
    nununi 2012/03/21
    面白い考察。
  • なぜ『このライトノベルがすごい!』大賞の選考委員にはラノベ作家がいないのか? - 一本足の蛸

    『このライトノベルがすごい!』大賞/選考委員紹介をみて、「偏った人選だなぁ。なぜこうなったんだろう?」と疑問に感じた。 特別選考委員が女優だというのは話題づくりだからいいとして、最終選考委員の面々が タニグチリウイチ (書評家) 勝木弘喜 (ライトノベル・フェスティバル初代実行委員長) 極楽トンボ (評論家/HP「まいじゃー推進委員会!」管理人) 工藤淳 (「まんが王八王子店」小説担当) 「コミックとらのあな」書店員 というのはどうだろう? ライトノベル・フェスティバルの現在の実行委員長は入っていないのかなんで実作者が一人もいない*1のだろうか。 好意的に解釈すれば、 mizunotori ライトノベル, 新人賞 審査員の人選が徹底してる。読者目線の新人賞? 2009/09/08 ということになるのだろうが、それよりもむしろ otokinoki 悪いとは言えないが、あと二人、元ラノベのプロ

    なぜ『このライトノベルがすごい!』大賞の選考委員にはラノベ作家がいないのか? - 一本足の蛸
  • ライトノベル衰退論の新展開 - 一本足の蛸

    少年少女科学倶楽部から。 ただちょっと気になるのは、「ロウきゅーぶ!」にしても「アクセルワールド」にしても売るためだけの仕掛けが眼につくこと。 仕掛けというのは結局焼畑で、今は仕掛けに質が伴っていてもかならず仕掛けだけに頼った劣化コピーが生まれて読者を減らす。それに仕掛けに頼るということは読者を売る側が信用できなくなっている、ということ。 【略】 他ならばともかく、電撃文庫でこれだとちょっとまずいかもね。今の出版も含めたコンテンツ産業というのはおそらくゆっくり衰退していくだろうし、その影響でライトノベルなんかは長くて10年、短ければ5年くらいでごく少数のレーベルだけが生き残る状況になるだろうとは思うんだけど、これはヘタすると短い方かも。 ああ、そういや今年は電撃の新人の作品、1冊も買わなかったなぁ。いちおう発売日に書店には行ったのだけど、「うみねこ」に時間をとられて読書ペースが落ちている時

    ライトノベル衰退論の新展開 - 一本足の蛸
  • 祝祭としてのラノサイ杯 - 一本足の蛸

    これまで2回ほど「消費者運動としてのラノサイ杯」という言葉を用いた*1が、どうも堅い言い方なので「祝祭としてのラノサイ杯」と言い換えておくことにしようと思う。厳密な定義はないが、「社会調査としてのラノサイ杯」*2と対比することを意図していることから、だいたいのニュアンスはつかめるものと思う。 で、いろいろ考えてみたのだけど、やはりラノサイ杯は祝祭であるべきだし、祝祭以外のなにものか、たとえば良質なライトノベルを選別して序列化する認定制度であるかのような誤解を極力排するようにしなければならないんじゃないか、と思うようになった。「あるべき」とか「しなければならない」という言い方は押しつけがましくて抵抗があるかもしれないが、単なる内輪のお遊びではなく、外部に開かれてしまった*3以上、もう無邪気ではいられないだろう。それでも異論のある人は適宜緩めの表現に読み替えてもらいたい。 ほとんどの人が認める

    祝祭としてのラノサイ杯 - 一本足の蛸
  • ラノサイ杯の結果に物言いがついたらしい - 一本足の蛸

    少年漫画の人気投票で、美形脇役が上位に来るのは気にならないのですよ。いくら背後にファンロードや腐女子の影がちらついていたとしても。 だって、漫画の人気投票なら、投票者は「すべてのキャラクターを知っている」という平等な条件なんだし。 それに比べるとラノサイ杯って、ただでさえ投票者が「すべてのライトノベルを読んでいるわけではない」のに、さらに「特定のブログから影響を受けやすい」のですよね。 これを読んでいろいろと考えて文章を書いては消し、消しては書いて、を繰り返したのだが、最終的にぐだぐだになってしまった。以前から考えている「『社会調査としてのラノサイ杯』と『消費者運動としてのラノサイ杯』」というテーマ*1に即していえば、これは「社会調査としてのラノサイ杯」批判ということになるだろう*2が、もう一方の「消費者運動としてのラノサイ杯」についての考えがまとまっていないので。 ところで ラノサイ杯っ

    ラノサイ杯の結果に物言いがついたらしい - 一本足の蛸
  • 大手ラノベサイトには面白いラノベを紹介する責務がある - 一本足の蛸

    いや別にそんな責務なんかないと思うのだが、そう言ってしまうと話が始まらないので、あることにしておこう。 さて、先日、某有名大手ラノベサイト管理人にメールを送る機会があり、題のついでに「『たま◇なま』を読んで下さい」と書いておいた。以前から、『たま◇なま』は非常に面白いのにラノベサイト界隈であまり言及されることがないのを残念に思っていたからだ。 すると、そのメールの返信に次のように書かれていた。 紹介記事を書いてないだけで、全巻読んでいますよ。 ええっ! やー、やっぱり大手にはもっと頑張ってもらいたいよね。 ……というわけで、これでおしまい。 最後におまけとして、『たま◇なま』の既刊のはまぞうリンクを1巻から順に張っておく。 たま◇なま ~生物は、何故死なない?~ (HJ文庫) 作者: 冬樹忍,魚出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 2007/06/30メディア: 文庫購入: 1人

    大手ラノベサイトには面白いラノベを紹介する責務がある - 一本足の蛸
    nununi
    nununi 2008/12/10
    メモメモ
  • 僕僕先生公式サイト開設 - 一本足の蛸

    僕僕先生―ぼくぼくステーション― 新潮社が気で『僕僕先生』を売りにかかった!……のかな? 『薄妃の恋―僕僕先生』発売後十日経ってから、というタイミングがちょっと微妙だけど。ふつうは新刊発売の少し前くらいに立ち上げるもの*1ではないだろうか。 でもまあ、ともあれ、こうやって『僕僕先生』を紹介する特設サイトを版元が作ったというのは喜ばしいことだ。これをきっかけに一人でも多くの人、特にラノベ専*2にこのシリーズを読んで貰いたいものだ。 などと他人事のように言っているが、それよりまず自分が『薄妃の恋―僕僕先生』を読まないと……。 *1:もっとも、書店店頭での回転が無茶苦茶速いライトノベルに比べると、一般文芸のほうはまだ少し余裕があるので、これくらいのタイミングでもおかしくないのかもしれない。 *2:今ではすっかり廃れた言葉だが、かつて、ライトノベル専門の読者のことをこう言ったものです。確か、『僕

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  • ボーイズラブはセクハラなのか? - 一本足の蛸

    堺市立図書館に対する「市民の声」が面白い。 現在、北図書館・南図書館・西図書館・中図書館という堺市の4つの大きな図書館において、一般に「BL(ボーイズラブ)」と称される少女向け男性同性愛のが大量に開架されています。男性同士の性愛行為の描写まであり、しかも、そのような内容が一般に少女向けのであることには驚きを隠せません。の表紙は表も裏もともに「男性同士が抱き合っている・キスをしている」などの絵であり、多くの一般市民が利用する公共の施設に、このような破廉恥な表紙のを一般図書と同じ書棚に並べて大量開架するとは、セクハラ以外のなにものでもなく、子どもに対する影響を心配する親のことをまったく考えていないという他ありません。 とりあえず冒頭の段落だけ引用した。次の段落では「市民の血税」云々というお馴染みの話題が書かれているので、興味のある方はリンク先を通読していただきたい。 さて、ボーイズラブ

    ボーイズラブはセクハラなのか? - 一本足の蛸
  • 下流新書が出版業界を滅ぼす! - 一本足の蛸

    下流大学が日を滅ぼす! (ベスト新書) 作者: 三浦展出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2008/08/09メディア: 新書購入: 2人 クリック: 215回この商品を含むブログ (36件) を見る見出しはネタです。つい思いついてしまったのです。 自動車学校に勤めている知人が「最近の大学生は……」と愚痴っていたのを聞いたことがある。漢字が読めないからペーパーテストの設問の意味がわからず、何度挑戦しても必ず失敗し、とうとう期限までに卒業できずに高い教習料が全部無駄になってしまった、というような話をいくつも聞かされた。 それが記憶に残っていたので、書店の平台に積んであったこののタイトルを見て興味をそそられ、読んでみたのだが……。 文は口述筆記でひたすら軽く、時事放談のような感じ。内容ゼロとは言わないけれど、新書というよりブックレットレベル。大学教授などから聞き取ったエピソードの

    nununi
    nununi 2008/08/19
    三浦クンの本はどれも酷いよね
  • ライトノベルの締切は発売何ヶ月前? - 一本足の蛸

    去年の十一月からずっと書いてる長編(上巻がすでに出ている例のアレ)が遂に今日書きあがりました!!! 当の締め切りは金曜日だったけど、なんとかなるもんだね! なんとかなってないから締め切り破るんですけどね!! 先日これを読んだとき、『狼と香辛料』の9巻は8月発売なんだ、と勝手に思っていたのだが、さっき電撃文庫新刊情報を見ると、8月の新刊予定には『狼と香辛料』は入っていなかった。ということは早くて9月発売ということになる。 仮に『狼と香辛料IX』の発売日が9月10日だとしよう。また、上の文章を素直に読めば、締切はこの文章が書かれた6月3日の直前の金曜日、すなわち5月30日ということになる。すると、締切から発売まで3ヶ月以上の間を空けていることになるのだが、さてこれはどういうことだろう? 何らかの事情により今回の締切は例外的に早く切られていた。 今回に限らず、何らかの事情により支倉凍砂の締切は

    ライトノベルの締切は発売何ヶ月前? - 一本足の蛸
  • モノグラフの時代 - 一本足の蛸

    ライトノベル系には以前に「モノグラフ」というライトノベル専門のニュースサイトがあったのだが、それが更新停止されて幾年という状況。それ以来、ライトノベル系ニュースサイトはいくつか出てきたが、かつての「モノグラフ」が活動していたようなラインでのモノは出てこなかったし、「モノグラフ」ほど大きな存在にならない状況が今現在まで続いている。時々出てくるアーサー王帰還伝説のような「モノグラフ」復活希望やラノベニュースサイト待望論は、そんな状況があったから囁かれる。 モノグラフの更新が低調になったのは2005年秋くらいだったと思う。最終更新日は2006年1月5日だから、もう2年以上前のことだ。モノグラフの自由帳のほうも2006年5月21日を最後に更新が途絶えている。中の人は今でも生きている*1ようだが……。 上の記事の最後のほうで書いたことだが、最近、ライトノベル界隈がなんだか窮屈になってきている感じがす

    モノグラフの時代 - 一本足の蛸
  • 読書系ウェブサイトと本の売れ行きについて - 一本足の蛸

    ライトノベル名言図書館 : ラノベ感想ブログのラノベ市場への影響力について 布教の心とは。 | まいじゃー推進委員会! このあたりから思いついた話。 昔から*1ネット上のの感想はの売り上げにどの程度影響あるのかという問題がときどき話題になる。結論はいつも同じで「わからない」となる。理由は主にふたつ。 の売り上げの推移についての広範囲かつきめ細かなデータがないか、またはあったとしても議論に適した形では提供されていない。 適切な統計データがあったとしても、ネット上の書評や感想文が人の読書またはの購買行動にどのような影響を与えるかの基礎研究がないため、因果関係と相関関係の区別がつかない。 そういうわけで、「たぶん」とか「おそらく」とか「もしかしたら」とか「そうだといいな」という類の発言ばかりが積み重なる不毛な議論が展開され、結局、先に述べたように「わからない」で決着してしまうのが常だ。

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  • ラノベ専の行き着く先は? - 一本足の蛸

    第弐齋藤 土踏まず日記 : 仁木英之『僕僕先生』 活動報告(2007-01-17) 非情の掟 非情の掟・補論  ラノベ以外に手を出すには時間と資金が足りません、せんせー! | まいじゃー推進委員会! いいか悪いかは別として、世の中どんな分野でも日増しに情報量がふえ、複雑化していっている。百科全書の時代はもはや遠い過去だ。大衆文化に限っても、全体に通じている人はもういない。サブカルチャー、オタク文化、と領域を絞っていっても、当該領域をすべて見通している人などほとんど無に等しい。 そんな御時世だから、ライトノベル専門の読者が非ライトノベルに目を向けないとしても何も驚くべきことはない。もしかするとラノベ専の視野の狭さを非難する人もいるかもしれないが、いいも悪いもない。蛸壺化は世の流れだ。止めようがない。 ただ、ふと考えてみる。今の流れがこのまま加速していけばどうなるだろうか、と。毎年新規レーベル

    ラノベ専の行き着く先は? - 一本足の蛸
    nununi
    nununi 2007/01/18
    超有名作しか読まない自分みたいなのもいるわけで
  • ラノベ喫茶についての覚え書き - 一本足の蛸

    今日はこれから始発列車に乗って「青春18きっぷ日帰り強行ぶらり旅」に出るので、覚え書き程度の箇条書き。 9/6の日記のコメント欄でラノベ喫茶の話題で盛り上がったので、少し考えてみようと思っている。 玲朧月氏のコラムでいくつかの論点が既に提出されている。 マンガ喫茶という業種が既に成立しているので、それのラノベ版というイメージ。 マンガ喫茶に関するデータを入手してい調べてみたいが、どこにあるのかわからない。 そもそもマンガ喫茶って日標準産業分類(平成14年3月改訂)でどの分類に入るの? 日標準産業分類(平成14年3月改訂)分類項目表では「大分類 M 飲店,宿泊業>704 喫茶店」か。 と思ったが、マンガ喫茶とインターネットカフェは「複合カフェ」と呼ばれ、サービス産業白書 2006によれば、「第8章 レジャー・スポーツ関連サービス」に分類されるようだ。 日標準産業分類だと「大分類 Q 

    ラノベ喫茶についての覚え書き - 一本足の蛸
  • 涼宮ハルヒをミステリ史に位置づける前に気をつけるべきこと - 一本足の蛸

    週刊書評 『涼宮ハルヒの憤慨』/涼宮ハルヒをミステリ史に位置づける(インターネットアーカイブのログ) これは驚くべき論考だ。 涼宮ハルヒとミステリという取り合わせが意外だというわけではない。谷川流がかなり重度のミステリマニアらしいということは、作品のあちこちに仕込まれたマニアックなネタから容易に推察できることだ。意外なのは、日ミステリ史についての独創的な見解が示されていることだ。 〈人間原理〉に基づいた、主観的な願望に応じて歪む世界を舞台にしている点で松清張は小栗の後継者である。そしてこの作風の第三の重要な作家として、清涼院流水があげられる。小栗虫太郎・松清張・清涼院流水を〈人間原理〉派として一くくりにすることができるだろう。小栗虫太郎と松清張と清涼院流水とは! この3人の作品を少しでも読んだことがある人なら、この驚きを共有してもらえることだろう。逆に、全然読んだことがない人にはち

    涼宮ハルヒをミステリ史に位置づける前に気をつけるべきこと - 一本足の蛸
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