Work by Gzhao 「海東の盛国」と讃えられた中世・北東アジアの国 7〜10世紀、現在のロシア極東・中国東北部・北朝鮮には渤海国が大いに栄えていました。 渤海国はその歴史的位置づけを巡って議論があります。 中国では「中国の地方史」という位置づけで語られますが、韓国では「朝鮮の王朝」と位置づけて語れています。 中国は渤海が中国史の一部でないと、東北部の分離を招きかねず譲れない。一方で韓国では渤海が中国史ということになると北朝鮮が中国の領土であることを認めることになり絶対に認められない。 「渤海国帰属論争」は現在の政治・領土論争と直結しており、互いの民族感情を刺激するセンシティブな議論です。 1. 論争のポイント この論争は「渤海は中国の地方国家か、朝鮮の国家か」という点を明らかにしようとするもので、いくつか主要なポイントがあります。 初代国王・大祚榮(だいそえい)は中国化した靺鞨人か
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