リアルお茶の水博士としてテレビ出演されるなど、幅広く活躍する平木敬先生に、今までに手掛けられた計算機のこと、アーキテクチャ研究からインターネットの研究を始められた経緯や、現在、AIの分野で注目を浴びるプリファードネットワークスでのことなどお聞きしました。 限界を知って妥協をして、必要があれば後退することが大事 ―先生のバックグラウンドを教えてください。 生まれは東京の三鷹です。父が技術者だったこともあり、自宅には電子部品がたくさんあって、幼稚園の頃から電子部品をおもちゃに遊んでいた記憶があります。物を作るのが子供の頃から好きで、色々なものを作りました。 最初に鉱石ラジオを作ったのが小学校3年生の頃。といっても、最初はキットを買ってきて作っただけです。その後、ゲルマニウムラジオ、トランジスタラジオ、小学校6年生の時には、実用的な真空管のラジオを作って、それを7,8年自宅で使っていましたよ。