混迷と悪あがき ロシアのウクライナ侵攻後、ドイツの過去10年に亘るエネルギー政策「エネルギーヴェンデ(大転換)」が大失敗したことが明々自白になった。大転換の柱は、脱原発と脱石炭(褐炭)である。原発と褐炭を代替するはずだったロシア産天然ガスは、ノルドストリーム2の事実上の永久停止に加えてノルドストリーム1の供給量が2割に削減されたことによって、今や見通しが全く無い。 このようなここ半年の状況にもかかわらず、2011年時点で決めた原子力を全廃するという政策を転換することはなかった。福島第一原子力発電所の事故を受けて、2011年6月30日に、ドイツ連邦議会は2022年12月31日までに、当時17基あった原発を全廃すると決定したのであった。 現在、ドイツでは今もって稼働している3基の原子力発電所を運転延長するかどうかが問われている。 ドイツ連邦政府の経済省は7月18日に、「ロシアからのガス供給停止
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