新期アニメの季節、つい色々な作品を観てしまう。観るものは趣味趣向によってある程度ふるいにかけられるとはいえ、通常二〜三作品追いかけるだけで満足感が得られる人間からしてみれば、一週間に十数作品観るというのは異常事態であり、通常時に比べ作品の見方が狂ってしまいがちである。 新期初週の頭の時点では、それまで週に三作品くらいしか観ていなかった反動から、沢山観ることへのワクワク感が強い。しかし大量のアニメを見続けると次第にテンションは下がっていき、途中から「俺はなんでこんなアニメ観てるんだろう」と考えてしまう瞬間が頻発するようになる。週の後半にもなると、普通に面白いだけでは満足できなくなり、飛び抜けて面白いアニメばかりか、ネタアニメや糞アニメを欲するようになってくる。しかし並のネタアニメや糞アニメは途中で飽きてくるため、最後まで見続けられるのは、一芸であれ、本当に秀でた何かを持った作品だけとなる。