ブックマーク / kakuyomu.jp (79)

  • 番外・魔術士乱舞編(佳原雪) - カクヨム

    ベッドの中の1.2.3.関連で筋に関わらない話を置くところです。番外・短編集。 編同様の描写から更に踏み込んだ暴力と性暴力と男女の交わりがあります。ご留意ください。 ◆◆◆各エピソードの概要 ・入れ替わりの指輪の話 身体交換スワッピング回(含:男女の交わり)お師匠さま視点。 ・林に潜む怪異の話 恋する人外男&職業魔法使い+幻覚毒。中央議会のお仕事は大変で、最悪人が死ぬという話。 ・【再録】カップリングなりきり100の質問 おたのしみ企画。カップリング要素は薄め。 ・シャノ×リロ デート 街へ出て泊まりで行楽を楽しむ話。甘め。性描写あり。 ・議会の日常編 前提が狂っている異常者と異常者の会話。やや殺伐。 ・空の底へ降ろされた男の話 元人外種族が人間へ繁殖…続きを読む

    番外・魔術士乱舞編(佳原雪) - カクヨム
    nyah
    nyah 2022/03/02
    搦め手の男男とあとこの今回の更新分のこれは……一体……?/すごい濃度だ
  • テムシティ・チョコレート災害 1 - j slash H<ジェイ・スラッシュ・エイチ>(十月吉) - カクヨム

    テムシティにも冬は訪れる。科学栄えし大都市といえど、燃料が齎す温風の庇護を得られるのはあくまで室内に限られている。一度(ひとたび)外に踏み出せば、冷え切った冬の空気が人々の体を撫でる。 寒さに首をすぼめて歩く人々は、当然、その寒さを乗り切るためのものを求める。例えばそれは、湯気の立つ紅茶やスープ、熱く喉を焼くウイスキー。それと――チョコレート。 かつて、新大陸から齎されたチョコレートはこの国でも一世を風靡した。貴族のみならず、一般市民でさえもコーヒーハウスに通い、飲料チョコレートを楽しんだ。その後、チョコレートは多くの人間の手によって進化を経た。はじめは飲料であったチョコレートも今や固形チョコレートが主流だ。 最初のチョコレートブームから二百年程経った今、テムシティでは再び、チョコレートが密かな人気を得ていた。理由は簡単で、十年程前に国外にて固形チョコレートの新たな製法が確立したのである。

    テムシティ・チョコレート災害 1 - j slash H<ジェイ・スラッシュ・エイチ>(十月吉) - カクヨム
    nyah
    nyah 2022/02/14
    なるほどこの方文章の時点で軽妙なんだな、読みよい
  • ハニーウィッチ・ユーフォリア(最近) - カクヨム

    世界を脅かす邪神が滅びてから千年。生き残った邪神の眷属、魔人族との戦いの最前線を担うのは大陸に散らばる六つの学院で養成された戦士たち。彼らは『遺物』と呼ばれる神秘の武器を手に世界の敵である魔人族、そしてそのしもべである魔獣たちと戦っていた。 六学院のひとつ、諸族連合戦士養成校・通称『フォルクロア』。 この物語の主役は勇ましき『遺物使い』の戦士たちではない。 『封術専科』。そこは女性だけが扱える『封術』によって神秘を『象る』方法を教える専門課程。彼女たちは『封術士』と呼ばれ、『新しい遺物を作り出す存在』として人々から敬意を払われていた。 封術士の少女ユーネクタはあるとき魔獣からエルフの王女メリッサを救い出すが、運命の悪戯から二人は契約を結ぶことに。少女たちの間にあるのは怒りと敵意。…続きを読む

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    nyah 2022/01/31
    ふう。……濃いいなあ。
  • 第1話「私のものになりなさい」 - ハニーウィッチ・ユーフォリア(最近) - カクヨム

    はじめての口づけは死の味がした。 血の味、それは命の熱さ。 鉄の味、それは鋼の冷たさ。 「これは契約。あの子を死なせたくないなら協力して」 深い森の中。悪夢と屍と血に塗れた戦場で二人の少女が向かい合う。 円を描く茸の陣、悪意を阻む妖精の環の中心で、鎖を無造作に引く。 相手を縛る首輪が引かれ、厭わしいはずだった顔が間近に迫る。 時間が無かった。余裕も、退路も、あったはずの自分さえ。 「私のものになりなさい」 それは命令でさえなく、ただの脅迫に等しい。 だとしても、その手を取らなければ大切なものは確実に失われるだろう。 荒れ狂う炎と激痛よりも強く、感情が迸る。 それはきっと相手も同じだ。 見つめ合う。互いの瞳に映し出された自分の姿、そこにありったけの憎しみを込めて。 「いいでしょう」 「契約成立ね。それじゃあよろしく、『お姉さま』」 奴隷の鎖が強く引かれる。 再びの口づけ。儀式めいた手続き。

    第1話「私のものになりなさい」 - ハニーウィッチ・ユーフォリア(最近) - カクヨム
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    nyah 2022/01/22
    ユネクティア?ロマンカインド?
  • 白樺の枝は群れを成す - 跡目は瓶詰め薄荷飴(佳原雪) - カクヨム

    ヴィユノクは知(し)っている。ロボットにも親(おや)がいて、自分(じぶん)の親(おや)とは親愛(しんあい)なるベリオザその人(ひと)であると。 生(う)まれたときからそこにいて、我(わ)が身(み)のように扱(あつか)った。仕草(しぐさ)を真似(まね)すれば、そのたび違(ちが)いは明(あき)らかになった。試行(しこう)の果(は)てにベリオザと自分(じぶん)が単純(たんじゅん)な鏡(かがみ)合(あ)わせでないと気(き)が付(つ)いたとき、ヴィユノクは自我(じが)を手(て)に入(い)れた。初等(しょとう)教育(きょういく)も中頃(なかごろ)のことであった。 終(お)わりでもなく始(はじ)まりでもない。また同(おな)じ朝(あさ)が来(く)る。時間(じかん)通(どお)り現(あらわ)れたベリオザが、あなたの生(う)まれた日(ひ)になったと告(つ)げた。自分(じぶん)が自分(じぶん)であると定義(ていぎ

    白樺の枝は群れを成す - 跡目は瓶詰め薄荷飴(佳原雪) - カクヨム
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    nyah 2021/12/16
    ぬおお……難解といえば難解だが、これは……/やはり「こういうもの」は性衝動に権力勾配が寄り添ってこそなのかもしれない(ソレ自体はまあまあニガテなのにツルツル読めちゃうのは不思議)
  • 第15話 和歌を即レスできないときの対処法(無名抄・十訓抄) - 古典文学紹介(皐月あやめ) - カクヨム

    貴族A「ちょっと聞いてくれよー」 貴族B「どうしたん」 貴族A「それがさー、この前、宮中で、上司もいるところで、女房に突然歌を詠みかけられちゃって、すっごい気まずかったんだよね」 貴族B「あー、たまに空気読めない女の子いるよね。麻呂もさあ、この前急いでるときにうちの随身(ずいじん)(≒従者)が、歌を預かって来ちゃって、困ったんだよね」 貴族A「超わかる。一回聞いちゃったら、返歌せざるを得ないもんな」 貴族B「下手に断ると、『あいつには即レスする歌才がなかった』とか言われかねないし」 貴族A「それな。それに、『何を公衆の面前でいちゃついてんだ』って、チャラいやつだと思われちゃうかもしれないし」 貴族B「女房ネットワークこええんだよなあ」 ◇◆◇◆ 千年前、このような貴族たちの会話があったかもしれません。 ご存知の方も多いかもしれませんが、平安時代、歌を詠みかけられたら、返歌するのがマナーでし

    第15話 和歌を即レスできないときの対処法(無名抄・十訓抄) - 古典文学紹介(皐月あやめ) - カクヨム
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    nyah 2021/10/13
    カクヨムって何でもあるんだな……(いせつうもカクヨムだったな)
  • 第13話 ヴェールのおぼえがき - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    「どうして私が選ばれたのでしょう」 ベッドに横たわるクリスは、 眼前の天使を名乗る存在にぼんやりと、問いかけた。 天使は、身なりのいい壮年の男の姿をして、 かつての助手と同じ名前を名乗った。顔の輪郭に、面影を感じた。 「お話した通り、あなたがこの街の中でも 指折りに親切で、人を愛し、愛された人だからです。 少なくとも私はそう評価していますよ。 この姿を授けてくれた人も、そう言って紹介してくれました」 クリスにとっては不思議でならないことに、 自分の視線がどうしてもある一点に吸い寄せられる。 話をしている相手の顔より、 その首に巻かれたストールが気になってしまうのだ。 白の繊細なレースに似た布は、淡く光るように見えた。 「……私はあなたが思うほど、 自分が慈愛に溢れた人間とは思えません、とても」 クリスがまだ脚を病まず、活動的であったころ、 彼女は医師として働いていた。 確かに色々な人間を助

    第13話 ヴェールのおぼえがき - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/24
    何の付け足す物語があるものか、と思っていたのに、あったじゃん/本当に蛇足なのかもしれない、そして蛇足を蛇足として差し出す意味が発生した/全ては命だ、理解が近かろうと、遠かろうと/ご馳走様でした。
  • 第12話 そして悪魔は立ち去った - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    取引すべき街の人間は、あっという間に死に絶えてしまった。 街の悪魔の四割は予報紙の更新によりこの結末を察知していたが、 あまりにも急展開だったせいか、ろくな用意もできなかった。 ほとんどの悪魔達は呆然として、街の終焉を受け入れるしかなかった。 しかし、彼らの立ち直りは早かった。 かき集めた価値を精算し、自分にとって価値の低いものは売りに出し、 街の建物、身寄りのない死体、全ては少しずつ解体されていた。 毛髪一に至るまで、埃の一握りに至るまで。 黄金の煙が絶え間なく立ち上り、 イースト・スラムそのものが夢のように消えていく。 街の境界があったはずの線から外側にて、 新しい毛皮に着替えたカクタスが、 しばらく輝く煙と星々を見つめていた。 やがてカクタスは小さな青色の翼をはばたかせ、 西の方角へ飛んでいった。 --- 「俺と一曲、踊っていってくれよ」 「これ以上は貴殿にかまっても、 私の直接的

    第12話 そして悪魔は立ち去った - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/22
    生き残れていたなんて……/砂上の楼閣って言葉があるけど、そんなすっかり煙と消えちゃってまあ/終わってみれば「いい夢を見たな」という感じがしなくもない(ちょっとだけ続くらしいが)
  • 第11話 カタストロフ(下) - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    レナードは鼻血をこぼして膝をつく。 自発呼吸と同じぐらいたやすく人を殺せる彼が、 初めて自分の限界に挑戦している。 脳の血管全てが千切れるような負担にショック死しかけても、 赤毛の悪魔との契約がそれを許しはしなかった。 「王様なんてのはひとりじゃできねえだろ?! だからこの街の殺せるもの全部ぶッ殺す!! てめえら悪魔は誰もいなくなった廃墟で、 アホ面さらしていやがれェッ!!」 その場にいる悪魔達は全員、顔を見合わせた。 彼らはレナードが気であることを確認する。 クリスだけが、ただレナードの背中を見つめている。 真っ先に行動したのはアルルカンだった。 彼はまったく余裕なく 椅子から立ち上がって駆けだそうとした。 「――あのっ、アッ、あの、 それはマジでよくないな!! ちょっと待ってくれ?! あっ?」 ばりばり、と枯れた木が裂けるような音が、 アルルカンの背中から響いた。 彼の体の内側から、

    第11話 カタストロフ(下) - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/20
    なるほど/ンンン
  • 第10話 カタストロフ(上) - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    「レナード! レナード起きたらどう、もう着いたわよ!」 チェシカが運転手席のヘッドレストをバンバン叩いて、 居眠りをしていたレナードを起こそうとしてくる。 彼はしぶしぶ眼を開けた。 視界の端にいたのは不気味なほど表情のない男の顔だった。 「ようこそ、レナード様」 車窓をぬぅと覗き込んだ男の正体は、悪魔マニアリだった。 殺意の向け損をしたので、レナードの機嫌が大分悪くなった。 「出やがったな。 てめえらなあ、いっぺん追っ払ったあとすぐ出てくると、 ハッキリ言って身構えちまう、顔見たくねえんだよ!」 「そう言われても私はここで住み込みをしていますので」 不興を買ったのを気にしたのか、 マニアリはちょっとだけ窓から離れた。 「そちらの準備ができたら、 アルルカン様とサリィ様のいる部屋までご案内いたします。 お待ちしておりますよ」 マニアリは一礼する。 その姿は建物から漏れる明かりを避けて歩き、闇

    第10話 カタストロフ(上) - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/19
    銀、随分あっけなく/……ンンン
  • 第9話 楽園『イースト・スラム』 - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    「レナードさんに嫌われてしまいました。 私はやり方を失敗したようです。 消費できる価値も、少し心許なくなりました」 叩かれたり折られたりした部分を治したクリスが、 物憂げな顔をして、フロントガラスの向こうを眺めている。 彼女の目尻にはしわが浮かぶようになってきた。 その横の運転席に座っているチェシカは、 予報紙をつぶさに確認しながら相槌を打つ。 「愛というものは与える者の他に、 受け取る者が必要です。 レナードさんは受け取る準備が整っていません。 どうすれば彼に受け入れてもらえるのか……」 「地道にやっていくしかないわね。 私だってレナードに名前で呼ばれるようになったの この街に来てからよ。ほんの少し前にようやく」 「まあ……打ち解けたきっかけをお伺いしても?」 「だってこの街で『おい悪魔』なんて呼んだら 通りすがりの三人にひとりは振り向くに決まってるもの! そしてほとんど毎回、望みもしな

    第9話 楽園『イースト・スラム』 - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/17
    黙示録では飽き足らず詩までつむいできやがる、作家っていうのは悪魔だな/まあ……気の合う相棒と最後までやれたんだよな/「やり切った者には優しい」という感じがしてきたぞ
  • 第8話 地獄に降り立つ聖母のように - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    這いつくばるモスプラムは投影機を腕で振り払った。 がしゃり、という音と共に装置は滑っていった。 「物に当たってもどうしようもないよ」 カクタスはそっとなだめるが、 モスプラムはそのまま何度か拳を地面に叩きつけた。 「何度もっ何度も、チャンスはあったはずだろ!」 「……そうだね」 「だって、そうじゃないか、レナードは…… あの迷惑な天使さえいなければいくらでもどうにかできる、 そういう場面がいくつもあったはずなんだよ!」 「そうだね」 悪魔カクタスもまた、 チェシカやマニアリと同様に妨害に長けた存在だった。 二者と比べると向かってくる害を逸らすというより、 遮蔽物を張り巡らして隠し、弾くイメージがより強い。 姿を直接見られないように遠くから、 こちらの敵意は勘付かれないよう隠してもらいながら、 『他人をそそのかす』ことで自分は手を下さないようにしながら。 レナードの殺意を薄めて逃れるために、

    第8話 地獄に降り立つ聖母のように - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/15
    うっわあああ/……この内容にその章題かよ!?どこまでしっかりしてやがんだ/槍もらっといて良かったね……という気がしてきた
  • 第7話 実体なき凶器 - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    (痛覚は必要最低限に調整してあげたけども、このおぞましさよ!) 後で復元されると折り込み済みでも、 お気に入りのガラス細工を自らの手で粉々にするような所業だ。 チェシカは自らの行為に歯噛みした。 「マズイぜ!! 手柄があのデカ女ひとりに取られちまう!」 (ああ、まずい。まんまと悪魔にも天使にも距離を取られた) ゼンは力任せに槍を引こうとするが、 レナードは予想外に粘り続け、 穂先を自分の腹に埋めたまま動こうとしなかった。 そしてゼンの槍が自由になったのも突然だった。 レナードの体はならず者達の銃弾の干渉により、穴だらけになってしまった。 人形のように力をなくしたレナードが、そのままぐらりと地面に倒れた。 「しまった……!」 「待て! この場合の取分どうなるんだ?」 「アルルカンなら全員分払ってくれるだろ!?」 「……んなわけあるか」 レナードの遺体が、消失した。 代わりに、離れた場所で座り

    第7話 実体なき凶器 - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/13
    あの狂乱からのこの静謐だよ……ほんと油断ならねえ
  • 第6話 精霊銀の穂先 - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    モスプラムは祈るように指を組んでいた、 指に強く力をこめすぎて、手の甲は爪が刺さり血がにじんでいる。 彼の周囲からは霜が割れるような、奇妙な音が断続的に鳴っている。 ある種の超能力をもつ人間が極度に集中する際、 そのような怪音がもたらされることがあるという。 「くそお、絶対もう何人か揃ってからがよかったってえ…… 正気の沙汰じゃない」 「がんばれ、モスプラム」 うずくまる人間の隣では、喋る黒がのんびりとへそを空に向けていた。 モスプラム達は小高いビルの屋上、 レナードのバイクが破裂した事故現場からかなり離れた場所にいた。 彼らはサリィから貸し出された小型の投影機のおかげで、 刻一刻と変わる状況を追うことができる。 「なにか気を紛らわせるような話をしていてよ、 怖くて気が狂いそうだから」 モスプラムは自分の心臓が奇妙に動くのを感じ取る。 いきなり拍動が早くなって、そのまま爆発するような嫌な

    第6話 精霊銀の穂先 - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/11
    超常現象と刃物と硝煙が交錯し、ゲロゲロに気持ちが良いのである、いやあいいなあこの戦闘は実にいい
  • 第5話 二輪車が元国道を行く - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    レナードのバイクは街の中心部へと向かっている。 彼の(もう全壊した)根城周囲は更地のようだと表現したが、 実はイースト・スラムのほとんどは更地と廃墟で構成されていた。 荒れた景観の中ではごく稀に、 人間が悪魔との取引で得たであろう豪邸が建っていることがある。 ただしそれぞれ建築様式も違うので、 それらが連なって並んだりすると不要に混沌とした景色になった。 どこもかしこもちぐはぐな街の中に、 遠くからでもそれとわかる、ひと際高い建造物があった。 かつてこの街が主要都市であった面影を、唯一残している区画でもある。 観光客向けのホテルであったそこが、アルルカンの根城であった。 風を切って走る黒鉄の隣で、悪魔のチェシカが飛んでいる。 鳥のように軽やかに浮かび、並走していた彼女はふと空を見上げた。 「ごめんレナード! また離れる」 「またか!」 ヘルメットに覆われたレナードの表情は不明だが、 間違い

    第5話 二輪車が元国道を行く - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/09
    「悪魔は欲望に弱い」感じの通徹、そして悪魔の破産……ンッフフフ/理知に裏打ちされ理路に従って描かれているのは感じるものの、ちょっと手を翻せばそれ以上の何かがホイと湧いて出そうでもある
  • 第4話 日常は変わらず流れていった - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    「じゃあぼくは帰りますんでみなさん頑張ってください、 なんなら今から違約金をまきあ……かき集めてこようと思います」 モスプラムはと荷物を抱え上げ、そそくさと退室しようとしていた。 「一度請け負った仕事から逃げるのか」 ゼンの叱咤の声に、モスプラムはとても嫌そうに振り向く。 バルバリッチが殺される一部始終の中継映像を見せられても、 ゼンは動揺していない。彼にはそこが不気味でたまらない。 「たしかに難易度は上がったが、やることは変わらないだろう」 「無理じゃん!! 反則技を使う殺人鬼に いきなり外付けで復活機能がつくなんて聞いてないじゃん!! おまけに主砲は先走って死んだんだよ!」 ゼンは立ち上がり伸びをした。 肉体の緊張をほぐすために、あえてゆっくりと動く。 「奴が一度で殺しきれないのは、 元々チェシカとの取引の可能性があったし、想定範囲だ。 それにあの天使は、ここで見慣れた悪魔達ほどの脅

    第4話 日常は変わらず流れていった - 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム
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    nyah 2021/09/07
    どんなメシ食ってたらこんな人道のかけらもない話書けるんだよ……楽しみですね、女
  • 悪漢どもと悪魔達の街(沓石耕哉) - カクヨム

    悪魔を名乗る超常存在達と、彼らが招き、運び込んだ悪人達がたっぷりはびこる退廃の街「イースト・スラム」。 その郊外で孤独に暮らす殺人者レナードの、極めて長く破滅的な一日が始まろうとしていた。 彼は念じるだけで人を殺せる、恐ろしい力の持ち主だ。 人間どもの命は軽く飛ぶが、悪魔達は陽気に狂笑する! 死神の前に突如現れた天使が運ぶのは愛か、 それ以外か、むしろ全てを失う虚無への片道切符か? 死屍累々のメランコリックでアンニュイな味わいが スナック感覚で流れ込んでくる殺伐娯楽ファンタジーノベル!

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    nyah 2021/09/05
    これは……こうふんしますねえ
  • ファイブコートの小休憩 - メタルアッシュ短編集(十月吉) - カクヨム

    第五層の雑然とした町並みに立つ、薄灰の機体。若い風貌ではあるが、汚れたビルの前に立つその機人の背筋はピンと伸びて、落ち着いた雰囲気で、しかしながら身に纏わせた小洒落た布地からは新しい流行(センス)を好む若さを感じ取れる。 五層民の半数はそれが誰であるか分かるかもしれない。残りの愚鈍な半数は気付くこともないだろうその機人はサハースポット。 かつては前第五層主《皇帝》アルマディス直属の部下であり、今は反現層主を掲げた組織、第五法廷(ファイブコート)の事実上の頭首(ボス)である。サハースポット人はあくまでアルマディスを頂点に置いた組織である、と公言しているし、多くの者の認識もそのとおりではあるのだが。 道にゴミが散らばり、壁にはつまらない落書きが施されつつも賑わいのあるこの区域は、五層の中では平均的と言えよう。 カジュアルな嗜好の店や日用品、機体のパーツを販売する店(五層において多くの場合は

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    nyah 2021/09/03
    小説態もかなりイカすじゃん……(初めて読んだ)
  • エンディング - キングブッカーのシュート(八針来夏) - カクヨム

    『スマートボア』/『ブルーローズ』の二人はアリーナ運営委員会に目の敵にされている。 『キングブッカー』との直前の試合放棄/八百長試合にいきなり真剣勝負(シュート)を挑んで、そのあとで性をあらわにした『キングスレイヤー』に敗北――どちらもアリーナの興行に損害を与える内容である。 安全な場所で安全に稼げるアリーナでの戦いの道は絶たれた――ならば壁の外、命の危険があるバグとの戦場が彼女たちが対価を得る唯一の道であった。 『……バグの先遣部隊を目視で確認』 味方からの通信を受信――ジャミング装置による電子的索敵に完璧な信頼がおけない状況では、高台で狙撃銃を構える狙撃手の肉眼こそもっとも確実で絶対的に信頼できる索敵となる……リザ/セレンの二人は手慣れた口調で答えた。 『へいへい……んじゃ手順はどーする?』 『長い獲物持ちは『サジ』の<アウトレンジ>にご一任。あとはわたくしとリザの二人で突進、かく乱

    エンディング - キングブッカーのシュート(八針来夏) - カクヨム
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    nyah 2021/07/08
    思わぬ客人を得てのソフト・ランディング。思いの外ビターさの残らないいちゃこらエンドにブッカーならぬ私も汚い笑顔です。
  • 22:さいわいあれ - キングブッカーのシュート(八針来夏) - カクヨム

    「……兄は。どうなりますか?」 「ソルミナス・アームズテック社と連絡も取れました。今回のことは彼の独断。金の卵を産む『キングブッカー』も今後は八百長をやらなくなりますから……その損失の穴埋めを要求されるでしょう。彼の残りの人生は暗然たるもの――それで終わりです」 「わたくしは?」 「会話ログは記録しております。あなたは真剣勝負(シュート)に懐疑的だった証拠もありますからね。 事情聴取を受けて、無罪放免でしょう」 そう言うと、マッチメイカーは一礼してその場を去っていく。 周りが今回の掟破りに対して後始末のためせわしなく動く中、セレンは全身にひどい虚脱感を抱えながら近くの椅子に腰かけた。 何もかも失った。 ギリー宣伝部長に巻き込まれたとはいえ、ソルミナス・アームズテック社は自分のことを許すまい。 アリーナの運営委員も、金の卵を産む『キングブッカー』に真剣勝負を挑んだ自分を戦いと収益の動くランク

    22:さいわいあれ - キングブッカーのシュート(八針来夏) - カクヨム
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    nyah 2021/07/07
    美味しいとこ持って行きやがったな/いい終わりが見られそうだ