「曲がった枝を真っすぐにしてください」 中小企業経営者から、そういうご依頼を受けることがあります。空前の売り手市場が続く就職戦線ですが、慢性的な人手不足に悩まされている中小企業経営者は、新卒を採用して育てるよりも、即戦力となる人材を欲しがります。ところが焦ったあげく、働く姿勢に問題のある人をつかんでしまい、「曲がった枝」をなんとかしたいと考えるのです。 私がそうしたご依頼をされたら「曲がった枝を真っすぐにするのはとても難しい。真っすぐな枝を採り直した方がいいのではないですか」と答えるようにしています。これは新卒採用でも同じです。 なぜわざわざ曲がった枝を選んでしまうのか。それは才能や即戦力の部分しか見ず、この人を採用したらそれなりに稼いでくれるのではないかと欲を出すからです。もちろん能力のある真っすぐな枝もあるのですが、そういう人材は他社との競争になってしまい、給与面でも簡単には採用ができ
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