国が続けたハンセン病患者の隔離政策によって家族も差別を受けたとして家族らが国に損害賠償を求めた訴訟で、安倍晋三首相は9日、国の責任を認め、計約3億7千万円の賠償を命じた熊本地裁判決を受け入れ、控訴しないと表明した。元患者の家族を巡り、国の立法不作為や対策義務違反を初めて認めた判決が一審で確定する。【関連記事】「待ち望んでいた」ハンセン病家族訴訟、涙ぐむ原告ら首相は9日午前の閣議に先立ち、根本匠
1月31日に“前代未聞”の定年延長が閣議決定されてからおよそ4カ月。検察ナンバー2だった黒川弘務・前東京高検検事長の引責辞任で騒動は一応の決着を見た。 黒川弘務氏 ©時事通信社 法務・検察関係者が語る。 「検察庁法では検事総長を除く検察官の定年を63歳、総長を65歳と規定していますが、現在の稲田伸夫総長は1956年8月生まれのため、最長で来年8月まで今のポストにいられる計算になります。ただ、総長在任は2年間が相場のため、この夏までです。検察内部で従前から稲田総長の後任と目されてきた林真琴・名古屋高検検事長は1957年7月生まれなので、63歳を迎えようとするこの夏までのタイミングで“禅譲”が行われるはずだったのです。 しかし、安倍政権が政権ベッタリの黒川氏を総長に据えようと、稲田総長に退任をいくら迫っても総長がどうしても首を縦に振らなかったことから、黒川氏が63歳の定年を迎える2月8日を前に
記事:筑摩書房 original image: beeboys / stock.adobe.com 書籍情報はこちら †教育現場は感動に飢えている ここ一〇年くらいの間に「江戸しぐさ」の道徳授業への導入や、親学の台頭と並行して教育現場に広まりつつあるものとして、大規模な組体操、1/2成人式、誕生学などが挙げられる。 小中高等学校の運動会などで児童・生徒たちによる組体操は、ピラミッドやタワーなどで次第にその高さを競い合う傾向があった。二〇一四年度には組体操関連で起きた事故が全国で八五九二件(独立行政法人日本スポーツ振興センター調べ)に及んでいる。組体操で起きる事故の中には死者が出たり重傷者に重い後遺症が残ったりした例もある。 名古屋大学准教授の内田良の試算によると一五一人で構成される一〇段のピラミッドだと土台の中央部には一人あたり三・六人分の体重がかかる生徒がいる。中学三年男子の平均体重では
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4月14日、自民党の元衆議院議員の故・野中広務氏のお別れの会が京都市で営まれ、与野党の政界関係者など、およそ3000人が別れを惜しみました。党の幹事長や官房長官などを歴任し、「政界の狙撃手」の異名でも呼ばれた野中氏ですが、みずからの戦争体験から一貫して反戦を訴え、弱者に対するまなざしを大切にする政治家としても知られました。生前、親交のあった政界関係者の証言をもとに、野中氏の実像に迫ります。 (政治部記者・根本幸太郎、川田浩気、NW9ディレクター・大藪謙介) 非情なる剛腕と、平和への道と ことし1月に亡くなった野中広務氏。 加藤紘一氏らが、森総理大臣の退陣を求めて内閣不信任決議案に同調しようとした、いわゆる「加藤の乱」で、党幹事長として、同調者の切り崩しにあたるなど、その「剛腕」に印象が残っている方も多いと思います。 「加藤の乱」でともに対応にあたった、自民党の古賀誠元幹事長は、「総理大臣に
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