「投影」が6割近い支持を得たのに対し、「投映」を選んだ人は3割強という結果でした。使われ始めた時期の早い「投影」の方が、今も社会に浸透していることがうかがえます。 使い分ける新聞社は少数派 このテーマは過去に複数回、日本新聞協会の用語担当による会議で話題になりました。ある新聞社では2011年版の用語集から、投映を[映像などを映し出す]、投影を[物の影を平面に映す、影響、反映]と用語集に盛り込んで使い分けを始めました。しかし追随する動きはあまりみられず、毎日新聞を含め、投映はまだ定着の途上という捉え方が大勢を占めています。 投映が投影に比べて新しいというのは、辞書の改訂状況からうかがい知ることができます。例えば日本国語大辞典。1970年代に刊行された初版は投影のみを扱い、2000年代の2版で新たに「スライドなどを映し出すこと」として投映の項目が立ちました。広辞苑も、18年の7版で新たに投映を