「30km圏利権」という罠 ■家に帰れば補償打ち切り、仕事を再開すれば補償減額 先日、某新聞社記者から電話があって、「川内村がいち早く帰村宣言をしたが、今の気持ちと村の現状を聞かせてほしい」という。 逆にその記者に、「本当のことを書けるのですか?」と訊いた。 テレビでは「除染が完全に済んでいないのに帰れない」といったことを言う「避難者」が映し出される。それを見て視聴者は「汚染された村に帰れだなんて、村長は人殺しか」などというトンチンカンなコメントをネットに書き散らす。 全然違う。 放射能汚染はもはや関係ない。最初から、村の中心部の汚染は避難先の郡山市などより低いということをここでも何度も書いている。 帰れないのは、帰ると補償金がもらえなくなるから。 非常にシンプル、かつ切実な理由からだ。 東電の「賠償金ご請求の解説」というパンフレットが僕の手元にも届いている。 そこにはこう書いてある。 避