![アジアの若手研究者向け超伝導・低温技術スクールが開かれました | KEK](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/5a0dbb880efe88f6e5142cbb5b5f35e90862c01e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.kek.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2024%2F02%2FOGP-1200x630-1.png)
KEKの物質構造科学研究所では加速器で生み出される光や中性子、ミュオン(ミュー粒子)を使って物質の構造を調べています。今日は加速器を使わずに自然界で生じた素粒子で見る、一風かわった物質構造の研究を紹介しましょう。 ミュオンとは ミュオンは正か負の電気をもった素粒子の一つです。静止したミュオンは百万分の2秒の寿命を持っています。質量は陽子の9分の1、電子の207倍です。ミュオンは電子のように電気を帯びているため、主として電磁相互作用と呼ばれる電気や磁気の力の働きは受けますが、陽子や中性子のように原子核内で働く強い相互作用は受けません。このため電子より200倍も質量が大きいのに、ミュオンは山のような大きな物体も通り抜けることが出来ます。質量の小さい電子では数十cm以上は通り抜けられませんし、ミュオンより重い陽子や中性子は物質中で強い相互作用を受け1m以上も進むことは出来ません。 火山も透
X線はレントゲンが1895年に発見して以来、その透過性と直進性を利用して医療や工業などの幅広い分野で大いに用いられてきました。たとえば、私たちが日常的に経験しているように、体内を透視できるレントゲン写真は今日の医療診断において欠かせないものになっています。X線を用いる撮像法では、これまで物質による吸収の差を利用して像を得てきました。しかし最近、X線の吸収ではなく、これからお話しする位相情報を用いた新しいX線撮像法の開発が、KEKの放射光施設などを用いて進められています。 この新しいX線撮像法は従来のものよりも約千倍高い感度を持っているため、少ない被曝線量で、しかも造影剤なしで生体を観察することができます。今日は、X線の位相情報を用いるこの画期的な撮像法についてお話しします。 波としてのX線 X線は波としての性質(波動性)を持っています。水面を伝わる波と同じように、X線も波が重なって強
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く