心理学ではアリストテレスのいた古代ギリシャの時代から、まだ哲学の一分野だった時代、そして今にいたるまで、この「知覚」というテーマが常に最先端の話題となっています。 そしてその重要性が反映されてか、「知覚」というテーマは教科書のだいたい最初に置かれ、しかも、その割には、まだ謎だらけで「……かもしれない」という言葉が連発する、非常に悩みが尽きない分野となっています。 皆さんの中には、そもそもなぜ「知覚」というテーマが心理学に属するのか、疑問に思うかもしれません。実際、内容を知ると「こりゃ生理学じゃないか」と思う人さえいます。 ですが、こう考えてほしいのです。心理というのは「人間がどう行動するか」なわけですから、それを行うための制御部だったり、監視部が必要です。そういうデータの入出力系があって初めて、人は人らしい行動だったり、考えだったりができるわけです。 この行動だったり、考えというのは最終的