2012年9月25日のブックマーク (3件)

  • 書評・最新書評 : 屍者(ししゃ)の帝国 [著]伊藤計劃×円城塔 - 川端裕人 (作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■浮かび上がる問い 意識とは人間とは 新世代SFの旗手として世界水準の活躍を期待されつつ夭逝(ようせい)した伊藤計劃のごく短い遺稿をプロローグに据え、生前深い親交があった芥川賞作家円城塔が「編」を書きつないで完成した大作である。ドラマチックな成り立ちを語りたい欲望は脇に置き、なにはともあれ極上の娯楽作品として、読め! 楽しめ! 噛(か)みしめろ! というのが実感だ。 歴史改変ものというSFサブジャンルの王道をいく。その改変のアイデアが凄(すさ)まじい。死体を蘇(よみがえ)らせる技術が実現し、屍者をロボットのように使役することで高度な発達を遂げた19世紀が所与のものとしてぽんと差し出されるのだ。 死体に「疑似霊素」を注入しパンチカードに記された制御ソフトをインストールする。プラグイン次第で軍事用にも鉱山作業用にも家庭用にも使用可能であり、至る所に屍者が溢(あふ)れる。情報技術的な用語が使わ

    書評・最新書評 : 屍者(ししゃ)の帝国 [著]伊藤計劃×円城塔 - 川端裕人 (作家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • 河北新報 東北のニュース/宮城震災遺構46ヵ所候補 伝承研究会保存リスト

    宮城震災遺構46ヵ所候補 伝承研究会保存リスト 宮城県内外の有識者らでつくる「3.11震災伝承研究会」は24日、東日大震災の津波の猛威や教訓を伝える「震災遺構」として、構造物や自然景観など県内46カ所の保存候補を発表した。現時点で保存に動きだした例は少ない。研究会は近く各自治体にリストを郵送するほか、県や国にも示し、保存に向けた活動を加速させる。  研究会座長を務める減災・復興支援機構(東京)の木村拓郎理事長と谷口宏充東北大名誉教授が県庁で記者会見し、メンバー13人が選んだ保存候補を示した。  主な候補は表の通り。気仙沼市鹿折地区に打ち上げられた大型漁船「第18共徳丸」、町職員ら42人が犠牲になった南三陸町の防災対策庁舎、津波で横倒しになった女川町の女川交番や江島共済会館など鉄筋コンクリートのビル3棟などを盛り込んだ。  学校の減災対策に生かすため、多数の児童と教職員が犠牲になった石巻市

    obata_hiroshi
    obata_hiroshi 2012/09/25
    このリストを見ると被災地を遺跡扱いしているとしか思えないのだが。特に集団埋葬地の保存を主張しているあたりね。
  • 『日本帝国の申し子』 エッカート (草思社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 著者のカーター・J・エッカートは朝鮮史を専門とするアメリカ歴史学者でハーバード大学コリアン・インスティチュート所長をつとめている。書は韓国近代史の基図書とされているで、副題に「高敞の金一族と韓国主義の植民地起源 1876-1945」とあるように、京城紡織株式会社をおこして大財閥となった高敞金氏の発展をたどりながら、韓国主義の起源が日統治時代にあったことを立証した研究である。 高敞金氏といっても日ではなじみがないが紡績業で成功をおさめた民族資家で、1939年には南満洲紡績会社を設立し、役員も技術者も三千人の職工もすべて朝鮮人の大工場を奉天近郊に建設するまでになった。ちなみに韓国三大紙の一つである東亜日報と名門私立大学として知られる高麗大學校は金一族が創立したものである。 エッカートは朴正煕時代の韓国に平和部隊の一員として滞在し、後に「漢江の奇跡」と

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