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書評と国家に関するobsvのブックマーク (6)

  • 国家を崩壊に向かわせる要因について、歴史を定量分析することで導き出す「歴史動力学」を扱った一冊──『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』 - 基本読書

    エリート過剰生産が国家を滅ぼす 作者:ピーター ターチン早川書房Amazonこの『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』は、もともとカブトムシやチョウといった生き物の個体群動態について研究して生計を立ててきた研究者が、複雑系科学のアプローチを人間社会の研究に応用していった結果をまとめた一冊になる。 この著者らが切り開いた分野は「クリオダイナミクス」(歴史動力学)と呼ばれ、人類史に繰り返し現れるパターンが存在することを発見し、どのような条件が揃うとあるパターン(たとえば、国家の崩壊など)が発生するのか──を歴史の定量分析を通して研究している。「エリート過剰生産が国家を滅ぼす」はたとえ話や主観的な主張ではなく、彼らの研究を通して見えてきた「国家が滅びに向かう」具体的な要因なのだ。 二〇一〇年、各分野の専門家が今後一〇年の展望を予想するという科学誌『ネイチャー』の特集で、私はつぎのように明言した。米国

    国家を崩壊に向かわせる要因について、歴史を定量分析することで導き出す「歴史動力学」を扱った一冊──『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』 - 基本読書
  • 東島雅昌『民主主義を装う権威主義』 - 西東京日記 IN はてな

    「民主主義」の反対となる政治体制というと「独裁」が思い浮かびますが、近年の世界では金正恩の北朝鮮のようなわかりやすい「独裁」は少なくなっています。 多くの国で選挙が行われており、一応、政権交代の可能性があるかのように思えますが、実際は政権交代の可能性はほぼ潰されているような体制の国がけっこうあります。 独裁からこういった選挙があるけど政権交代の可能性がほぼない国までひっくるめて政治学では「権威主義」、「権威主義体制」と言い、近年では今井真士『権威主義体制と政治制度』、エリカ・フランツ『権威主義』のように権威主義を分析したや、川中豪『競争と秩序』のように民主主義と権威主義の狭間で動くような国(東南アジアの国々)を分析したも出ています。 こうした中で書は権威主義体制の戦略、特に権威主義体制における選挙の利用について分析したになります。 権威主義体制に選挙は必要ないような気もしますが、先

    東島雅昌『民主主義を装う権威主義』 - 西東京日記 IN はてな
  • 小泉悠 いつの時代も戦争の形態は一つだけではなかった

    「クレフェルトの戦争観は、その後の戦争論に大きな影響をもたらしました」。東京大学先端科学技術研究センター専任講師の小泉悠さんによる、現代の戦争を理解するための。第2回に続いて、クラウゼヴィッツ的な戦争観を批判し、その後の戦争論に大きな影響を与えている『戦争の変遷』(マーチン・ファン・クレフェルト著)について聞きます。 <第1回「小泉悠 ウクライナの穀物が標的? 核と生物兵器の危機再び」から読む> <第2回「小泉悠 戦争のできない21世紀にロシアが始めた『古い』戦争」から読む> その後の戦争論に大きな影響 第2回では、「戦争とは政策・国民・軍隊が三位一体となったものである」と論じたカール・フォン・クラウゼヴィッツ、「その理論だけでは戦争という現象全体を理解できない」と批判したマーチン・ファン・クレフェルトについて紹介しました。 では、今回はクレフェルトの言う「新しい戦争」とは何かを考えてみ

    小泉悠 いつの時代も戦争の形態は一つだけではなかった
    obsv
    obsv 2022/05/17
    “「変遷」というと戦争のモデルが切り替わっていく印象がありますが、戦争の形態はどの時代にも複数併存している。そのスペクトラム(分布範囲)が広がっていく、という考え方のほうがしっくりくるように思います”
  • 「自由」にケチをつけるな(読書メモ:『自由の命運 : 国家、社会、そして狭い回廊』) - 道徳的動物日記

    [まとめ買い] 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン Amazon もう図書館に返却してしまって読み直せないので、浅い感想をメモ的に残しておく。 『自由の命運』は経済学(制度論の)であり、様々な時代における世界各国の社会の有り様や国家システムを紹介しながらどういう国では経済や行政がうまくいってどういう国ではうまくいかなかったか、ということが論じられるのだが、その議論の内容は記述的であるはずなのに規範的な趣が強い。 著者たちが強調する価値とは「自由」だ。これは「解題」で稲葉さんも書いていたのだと思うのだが、前著の『国家はなぜ衰退するのか』では様々な制度について分析した結論として「経済が反映したり社会がうまくいくためには自由が必要だ」という議論が提出されていたのに対して、『自由の命運』ではそれを前提とするところから議論が始まってい

    「自由」にケチをつけるな(読書メモ:『自由の命運 : 国家、社会、そして狭い回廊』) - 道徳的動物日記
    obsv
    obsv 2021/07/16
    “「規範の檻」は一見すると平等主義的で善いもののように聞こえるかもしれないが、平等主義的な規範がガチで徹底されている社会なんて実際には燦燦たるものだ”
  • ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン『自由の命運』 - 西東京日記 IN はてな

    『国家はなぜ衰退するのか』のコンビが再び放つ大作。「なぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか?」という問題について、さまざまな地域の歴史を紐解きながら考察しています。 と、ここまで聞くと前著を読んだ人は「『国家はなぜ衰退するのか』もそういう話じゃなかったっけ?」と感じると思いますが、書は分析の道具立てが違っています。 前著では「包括的制度/収奪的制度」という形で国の制度を2つに分けて分析することで、経済成長ができるか否かを提示していました。「包括的制度」であれば持続的な経済成長が可能で、「収奪的制度」であれば一時的な成長はあっても持続的な経済成長は難しいというものです。 ただし、この理論にはいくつかの欠点もあって、「収奪的制度」という同じカテゴリーに、アフリカの失敗した国家からかなりしっかりとした統治システムを持つ中国までが一緒くたに入ってしまう点です。「どちらにせよ支配者が富を奪ってしま

    ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン『自由の命運』 - 西東京日記 IN はてな
    obsv
    obsv 2020/09/27
    “経済成長は国家の力と社会の力がバランスが取れたところに生まれ、国家と社会が互いに能力を高め合うことでそれが安定していくという考えです。”
  •  「国家はなぜ衰退するのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 作者: ダロンアセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,稲葉振一郎(解説),鬼澤忍出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/06/21メディア: 単行この商品を含むブログ (31件) を見る国家はなぜ衰退するのか(下):権力・繁栄・貧困の起源 作者: ダロンアセモグル,ジェイムズ A ロビンソン,稲葉振一郎(解説),鬼澤忍出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2013/06/24メディア: 単行この商品を含むブログ (21件) を見る 書は政治経済学者のダロン・アセモグルとジェイムズ・ロビンソンによる,彼らの10年以上にわたるリサーチブログラムの成果を一般向けに書き下ろした「Why Nations Fail: The Origins of Power, Prosperity, and Poverty」(2012)の邦訳だ. 基

     「国家はなぜ衰退するのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
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