【カンヌ=加納宏幸】野田佳彦首相は3日夜(日本時間4日朝)、自民、公明両党が消費税増税の関連法案提出前の衆院解散を求めていることに対し、「法案が通った後、実施の前に信を問うやり方にしていきたい」と語り、法案成立前の解散を否定した。カンヌ市内のホテルで同行記者団に答えた。 首相はこれに先立つ20カ国・地域(G20)首脳会議の全体会合で、消費税を「2010年代半ばまでに段階的に10%に引き上げる」と説明。来年の通常国会に関連法案を提出する考えも各国に伝えた。 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加問題で慎重派の山田正彦元農水相が離党も辞さない考えを示していることについては「基本的には挙党一致が望ましい。党を割るようなことはよくない」と語り、説得に努める考えを示した。結論を出す時期に関しては「党の議論が集約された後に態度を決めたい」と述べるにとどめた。 東日本大震災の復興財源に充てる復興債