スケーリーフットは、深海の熱水活動域だけに生息する腹足類。腹足類というのはいわゆる巻貝のことで、貝殻と軟体部でできている。身近な例で言えば、カタツムリやサザエも腹足類だ。そう言われてみると、彼らと似ている気もする。 スケーリーフットを見て異形と感じるのは、なんといっても鱗(ウロコ)状の軟体部だ。英語で鱗は「scale」、脚は「foot」。スケーリーフット(Scaly foot)を直訳すると「鱗脚」で、なんと見たまんまの名前だ。 ちなみにスケーリーフットは俗称にすぎない。学術的にはChrysomallon squamiferumという種名があり、ウロコフネタマガイという和名も持っている。 鱗脚とともに目を引くのが、全身を覆う「鉄の衣」だ。 鉄の衣の正体は、鉄と硫黄の化合物であるパイライトとグレイジャイト。グレイジャイトは磁性を持つため、スケーリーフットは磁石に吸い寄せられる。さらにこの鉄の衣
![磁石にくっつく貝? 深海研究の鍵を握る「奇妙な生物」が絶滅危機!(川口 慎介)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0afcaaf6cc445b71ed4245a92e171a28909fb904/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F0%2F9%2F1200m%2Fimg_0984b210881bf2d71fb4874261aa6041241969.jpg)