立ったまま作業のできる「クボタサンベジファーム」の農場=大阪府富田林市 農業機械大手のクボタ(大阪市)は、障害者の雇用と耕作放棄地の有効活用を目的に、子会社を設立して今月20日から野菜の本格的な栽培を始めた。クボタとして初の農業生産で、収穫した野菜は本社や工場の食堂で使うほか、スーパーでの販売も検討する。 新会社は「クボタサンベジファーム」。大阪府河南町で使われていなかった農地約3500平方メートルを借りた。役員と従業員合わせて15人のうち12人は障害者だ。 温度管理されたビニールハウスでホウレンソウ、サラダ菜、水菜などを水耕栽培し、年間を通した雇用が可能だ。専用に開発した腰の高さほどの水槽に、穴の開いた発泡スチロール製の板を並べて植えていく。露地栽培と比べて腰をかがめるなどの負担が少なく、板を移動させれば同じ場所で異なる作物を刈り取るなど効率良く作業ができる。 当面は赤字が続く見