トラックの輸送力低下が懸念される「2024年問題」への対応が急がれる中、北海道と全国各地を結ぶ貨物鉄道による輸送手段が見直されています。大量の荷物を遠くまで効率的に運べるうえ、トラックや船より二酸化炭素(CO2)排出が少ない利点が再評価され、企業や団体が活用を推進しています。2024年は、物流を支える鉄路の存在感がさらに大きくなる節目となりそうです。(経済部 長谷川裕紀、今井潤) 2023年12月、札幌市白石区の札幌貨物ターミナル駅。前日夕方に東京・隅田川駅を出発した17両編成の貨物列車が午前10時過ぎにホームに到着し、フォークリフトがうっすらと雪が付いたコンテナ約80個を次々に降ろしていました。中身は宅配便や食用油、飲料、書籍など。トラックで札幌近郊の配送拠点に運ばれ、店頭や家庭に届けられます。 同駅の総面積は札幌ドーム10個分に当たる55万8千平方キロメートル。北海道内外の各地から荷物