今日も寝坊した。 5時に起きるつもりが7時過ぎになってしまう。重いまぶたを何とかこじ開け時計を確認するが、何度見ても7時過ぎである。 足下では猫がタオルを噛みながら喉を鳴らしていた。彼は早朝にわざわざ僕を起こし、タオル踏み踏みしながら噛み噛みする。それは母親の乳を吸う時の仕草で、どうやら甘えているらしい。 とりあえず背中を撫でてやった。 重い体を起こし、支度を始める。シャワーを浴びている間に朝食を用意するのは嫁の仕事だ。 嫁はモンスタークレーマーに心をポッキリ折られ、現在休職中だ。世の中にはイカれた人が沢山いるのだ。 朝の情報番組を見ながら朝食をとる。 ソファーで猫が虚ろな目をしていた。ベルトに収まる事でこの世の全てを知り絶望したのだろう。 謎過ぎて不細工過ぎて僕らは笑った。 嫁に見送られ出社する。猫はまだ世を憂いていた。 —.—.—.—.—.—.—. 今日はそこそこ忙しかったが、早く帰れ