松虫姫図 松虫寺 牛むぐりの池 都から松虫姫を乗せてきた牛が、この地に残されることを悲しんで、自ら身を投じて果てたと伝えられる“牛むぐりの池”は、『第三回印旛村野外芸術展INいには野』で決定する大賞作品の設置場所となる『松虫姫公園』内に、調整池として今もその姿を残しています。 今から1300年ほど前の奈良時代、東大寺を建立した聖武天皇の第三皇女に松虫姫(不破内親王)という美しい姫君がいました。 年頃になって重い難病にかかり、姫はもとより父帝や母の后の嘆きはひとかたではなく、あらゆる治療の手を尽くしましたが、病は重くなるばかりでした。 ところがある夜、坂東の下総に効験あらたかな薬師如来があるという夢のお告げがあり、天皇は藁にもすがる思いで松虫姫を下総に下向させました。 板東は聞くもおそろしい化外(けがい)の地であったので心ぼそいことかぎりなく、従者は一人逃げ二人去りして、下総の国府に着いたと