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ohagi23のブックマーク (612)

  • 元気の加速―劇場版Gレコ第3部の到達点

    ガンダム Gのレコンギスタ第3部を鑑賞。 以前に「ガンダム Gのレコンギスタ」の総括という記事の中で 私はTV版Gレコを富野由悠季の「科学技術と社会経済の視点から見た世界に対する研究論文」 と総評していた。 TV版はTV版の研究論文的、つまり世界観の提示とテーマを優先した仕上がりから 映画版はキャラ手動のアニメ(映画)にランディングしている印象を受ける。 場面ごとのキャラの芝居から生まれる楽しさ・元気を積み重ねる作劇を徹底。 畳み掛けるセリフと芝居。 キャラが喋ればフォローしたいカメラワークの連続。 3部ではドレッド軍やレイハントン家ゆかりの人々が登場し フィルムの仕上がりが2部以上にわちゃわちゃしている。 大筋ではTV版と同じ物語展開でも、映画版は違う手触りで見られる。 キャラ達の元気な挙動、生き方に悲惨さや屈さが感じられず、 戦闘でも目的達成のため生き抜くに生きるキャラ達が描かれてい

    元気の加速―劇場版Gレコ第3部の到達点
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    ohagi23 2021/07/24
    TV版と展開が異なってきているので、今後が楽しみ
  • Gのレコンギスタ劇場版の見どころ-富野流編集術と元気な作劇について

    Gのレコンギスタ 劇場版 行け!コア・ファイターを視聴。 令和になっても富野監督作品が見られてただただ嬉しい。 はじめに 私のとってTV版のGレコは 富野由悠季の「科学技術と社会経済の視点から見た世界に対する研究論文」という位置づけだ。 劇場版は主にアイーダ・ベルリの独白や(心情)描写のシーン、 互いが互いに触れてどう感じどう思っているのかを盛り込んだ。 結果、ベルリとアイーダの二人を中心に少年少女と大人が 文明崩壊後の世界を生き抜いていく物語としての色を強めた印象。 富野監督は講演会などでGレコの欠点はドラマ(キャラ)を無視したことと自戒していて、 実際に劇場版ではどう修正してくるのか期待していた。 ドラマを無視した弱点を補強するように、アイーダはTV版以上に 気丈で主張が強く、でもカーヒルを失った悲しみで一人の時は涙を流す、 それでも姫であろうと振舞う描写を挿入することで、 Gレコの物

    Gのレコンギスタ劇場版の見どころ-富野流編集術と元気な作劇について
  • TVアニメ史からみる劇場版シティハンターの位置づけ

    はじめに 劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>を視聴。 「変わるもの・変わらないもの」を軸に 変化目まぐるしい大都会新宿を舞台に 絵作り(トンボが象徴)・時間の流れ方・声優・楽曲、 何よりEDの止めて引くも含め 当時のTVシリーズ”まんま”のように作った作品。 (変わる新宿、変わらない冴羽獠と香の関係) 当時の”まんま”で作ることで、 「変わるもの・変わらないもの」が浮き彫りになり ただのノスタルジーだけで終わらない作品になった。 一方で往年のファンの期待に応えるものに仕上がった。 このCH劇場版に最も近いものといえば、2008年のwiiやPS3の時代に ファミコンみたいな絵・音で作られたロックマン9かもしれない。 劇場版で”まんま”ができた理由 CH劇場版の"まんま"ができたのは、 総監督がこだま兼続であること。 企画・製作側によみうりテレビの諏訪道彦と スカイフォールの

    TVアニメ史からみる劇場版シティハンターの位置づけ
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    ohagi23 2019/11/18
  • 失われた何か ダーリン・イン・ザ・フランキス 12話の演出を語る-ゼロツーの人間への憧れと非人間的描写

    ゼロツーがヒロのことをエサとしか見ていなかったことが衝撃的だった12話。 今回は設定的な部分が多く提示されていた。 ・ゼロツーは叫竜を倒し続ければ人間になれると信じている ・ゼロツーは竜化が深刻。パートナーのヒロも竜化している ・ゼロツーはパートナーの命を吸って戦っている(過去100人がその生贄になっている) ・過去にガーデンでヒロとゼロツーは会っていた(ヤドリギ) ・過去のゼロツーはもっと異形の姿(鬼)をしていた (1話アバンの姿と今回の姿が一緒だと確認できる) ・ヒロはミツルとガーデンにいたことを知らない(記憶操作の疑い) 物語的にはゼロツーに焦点を当て、 人間になりたくてとにかく焦るゼロツーから見え隠れする心がさらけ出される。 その展開を絵的には、非人間的になっていく ゼロツーの絵をたくさん見せることで成立させようとしている。 (表情付けが半歩人間から脱している形相。) (牙を持つ

    失われた何か ダーリン・イン・ザ・フランキス 12話の演出を語る-ゼロツーの人間への憧れと非人間的描写
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    ohagi23 2018/04/02
  • アニメブログを始めてからの10年間を振り返る-アニメ語りの変遷とともに

    アニメ感想ブログを「失われた何か」を始めて10年が経った。 10年も経つと色々変わる。 今回はブログの10年間を振り返りつつ、アニメ語りの変遷を語りたい。 2007年~2008年 まずこのブログは2007年4月に立ち上げ。 放送中のアニメの各話感想を中心に活動を始める。 アニメを見たらすぐに感想を書くスタイルで記事を更新。 文量は短く、時間がある日曜は1日に何作品も記事を書いていた。 2007年~2011年ぐらいの頃は、各話感想ブログの傾向が強かった。 記事を書いていた作品の中で 思い入れが強いのは2008年の「コードギアスR2」。 日曜5時放送終了後にすぐに記事を書いていた。 いかに早く感想を書いて更新するかを気にしていた頃。 それは記事の更新が早い方がアクセスや反応が良かったから。 放送終了後の5:30には既に「ギアスR2」の記事を投稿しているブログもあって 凄いなぁ、見ながら書いてい

    アニメブログを始めてからの10年間を振り返る-アニメ語りの変遷とともに
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    ohagi23 2017/05/21
    面白い作品の存在がブログを書き続ける原動力になる。
  • フォウ・ムラサメが三度死んだとき、ロザミアはようやく兄を見つける。<『機動戦士Zガンダム』「ロザミアの中で」でのカミーユの絶望>

    「永遠のフォウ」は耐えられるが、「ロザミアの中で」は耐えられない。 これは私が『機動戦士Zガンダム』を見て以来、長年思っていることであり、ブログやTwitterなどでも何度か書いていることでもあります。 「永遠のフォウ」とは、『機動戦士Zガンダム』第36話のサブタイトル。 この回で、ティターンズの強化人間であるフォウ・ムラサメという少女が、敵である主人公カミーユ・ビダンをかばって戦死します。 これ以前のニューホンコン編においてカミーユとフォウは出会い、彼にとって特別な女の子となりました。 彼に与えた影響の大きさを考えるならば、この作品のメインヒロインと言っても過言ではないでしょう。 もう一方の「ロザミアの中で」も、同じく第48話のサブタイトル。 この回では、ティターンズの強化人間であるロザミア・バダムという少女が、命を落とします。 ただし、フォウとは違い、カミーユ自身の手によってそれはなさ

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    ohagi23 2017/02/06
  • Zガンダム39話「湖畔」の物語的位置付け

    機動戦士Zガンダム 39話「湖畔」。 湖畔とは、予期せぬ運命的な出会いが訪れる場所。 宇宙と人工的なコロニーとMSと戦艦がひしめく中で 自然を感じさせ、人同士のふれあいが描ける場所。 1stではアムロとララァが始めて出会い、 Zではカミーユとロザミアが始めて出会った。 これらの出会いは共に悲劇(女の死)に終わる。 カミーユにとってロザミアの死は、 彼の精神崩壊に及ぶプロセスの中での 最後の決定打として見ている。 39話はこの決定打の始まりでもある。 湖畔とセットで押さえておきたいのが 表現における死の象徴に用いられる白鳥だ。 特に1stの空から湖へ下降していく白鳥の姿は やがて死にゆくララァの姿を重ねていたのだろうか。 Zでも湖畔で白鳥を出した点では、 ロザミアも死にゆく運命をまず提示したかったのか。 また一羽で飛ぶ1st、複数羽で飛ぶZの差に 個人の物語(1st)と、集団の物語(Z)の差

    Zガンダム39話「湖畔」の物語的位置付け
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    ohagi23 2016/07/18
    宇宙世紀ガンダムの悲劇の歴史に白鳥と湖と女性の存在がある。
  • 富野由悠季作品における芝居について

    富野監督作品の魅力とは何か。 世界観、富野台詞、皆殺し展開、エキセントリックなキャラ。 監督自身が提唱する映像の原則に則った、自然な繋がりのある映像。 おそらくそれだけではない。 少し前にsiwasuさんの「ガンダム30周年でなんか書こうと思ったらもう師走だよ」 を読みながら、昨日「機動戦士ガンダム F91」を見て確信した。 富野作品の魅力は「芝居」(所作)そのものにある。 siwasuさんが富野作品の芝居について、簡潔明瞭に語っている。 ストーリーをみようとすると、芝居という枝葉に邪魔されて、発見できない(笑)だろう。 このあたりは、富野の欠点でもあり魅力でもある。 ストーリーなど気にせずに、場面場面の芝居を堪能すれば、おのずと作品世界の息遣いを感じることができるようになる。 そうなれば、あとは芳醇な悦楽が待っている。 『ガンダム Gのレコンギスタ』を第九話まで観た(ネタバレなし)「ガン

    富野由悠季作品における芝居について
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    ohagi23 2016/04/03
  • 「鉄血のオルフェンズ」の本質-死と悲しみ背負い生きるオルフェンズの物語

    「鉄血のオルフェンズ」は、21話のビスケットの死によって 作の輪郭が見えてきたという思いが強まった。 それは作の物語構成が、 あるキャラと深い関係にある対になるキャラが そのキャラを庇って死ぬことで展開していることにある。 庇って死ぬキャラ達 12話で昌弘は昭弘を庇って死に、 16話でフミタンはクーデリアを庇って死に、 21話でビスケットはオルガを庇って死ぬ。 死んだキャラはみんな味方キャラを庇って死んでいる。 作は数話単位で○○編という形をとっているのだが、 ブルワーズ編の12話では昌弘。 コロニー編の16話でフミタン。 地球降下編の21話でビスケット。 というようにブルワーズ編以降、各編で一人づつ死ぬ構成をとっている。 また死んではいないのだが、 敵側でもガエリオを庇ってアインが瀕死の寸前に至っている。 中盤以降の鉄血は誰かを庇うという展開を 何度となく繰り返す構成になっている。

    「鉄血のオルフェンズ」の本質-死と悲しみ背負い生きるオルフェンズの物語
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    ohagi23 2016/03/03
  • 過去のマクギリスと未来の三日月、そして三日月が見たもの-鉄血のオルフェンズ19話

    はじめに 鉄血のオルフェンズ19話を視聴。 ガンダム恒例の大気圏突入回。 シリーズ最高のメカ戦だった。 MSの打撃時の衝撃の反発や被弾の仕方で金属装甲の質感までも作画で描く。 また宇宙船やMSも含め、大気圏突入時に重力に引っ張られている感じが きちんと表現され、まさに重さや質感を見事に描いていた。 また三日月とマクギリスが過去と未来という視点から対照的に描かれていた点、 各キャラが見事に描かれていた点で、ドラマ的にも充実した内容だった。 過去のマクギリス、未来の三日月 今回、マクギリス・ガエリア・カルタと、 オルガと三日月の回想シーンが対比的に描かれた。 マクギリスは過去の因縁を、三日月は見たことないものを見るためにという 動機をそれぞれ思い返す。 それぞれの回想シーンで三日月が未来を見る人間、 マクギリスが過去の因縁を清算するという点で、 未来と過去で対比させていたのがわかる回だった。

    過去のマクギリスと未来の三日月、そして三日月が見たもの-鉄血のオルフェンズ19話
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    ohagi23 2016/02/15
  • 「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選を語る会」レポート、及び10選についての思い

    2016年1月11日に新宿ネイキッドロフトで 「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」を語る会 が開催された。 今回の記事はイベントのレポートと、 「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」への思いを書きたい。 「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」とは何か そもそも「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選」とは何か。 ルールはその年に放映されたアニメの中から 1作品につき1のみ選ぶという条件の元、 これぞという話数を10(10作品)選ぶ。以上だ。 この企画は2010年の年末に始まった。 始めたのは「mike_nekoのアニメ雑感」のmike nekoさん。 「mike_nekoのアニメ雑感」さんの10選記事に対し、 他のブログの方々が反応し、次々に行われるようになった。 当時ブログ「karimikarimi」のkarimikarimiさんのustreamを聞いていて karimikarimiさんが「話

    「話数単位で選ぶ、TVアニメ10選を語る会」レポート、及び10選についての思い
  • 「鉄血のオルフェンズ」のタナトスとエロス。そして半勃起。

    「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」13話を視聴。 昌弘は兄を庇って死に、 鉄華団とブルワーズの戦いで 双方ともに多くの死傷者が出た。 昌弘は最後は心を通わせ兄と手を繋げた。 昭弘も(編上はともかく)最後には死ぬのだろうが、 兄と弟、再び巡り合ってほしいと願う。 死ータナトス 今回は色濃く死と生を描いた展開だった。 まずOPに入る前は、鉄華団とブルワーズの戦闘で死そのものを描く。 OP後は生者が死者を送り出す、葬送をもって死を描く。 花火のように美しい光が、生と死を象徴するかのよう。 鉄血の世界ではオルガのように葬式の概念に希薄なのもいるようだ。 今の日とは違い、葬式の意識が薄い世界だからこそ、 若者達の死を描く作で葬式を行うことに意味や価値が見いだせるのだろう。 生-エロス、そして半勃起 そして死者を送り出した後に描かれるのは生への執着、意識だ。 エロスといってもいいのかもしれ

    「鉄血のオルフェンズ」のタナトスとエロス。そして半勃起。
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    ohagi23 2015/12/27
  • 暗礁に引き裂かれた兄弟の物語-鉄血のオルフェンズ12話(感想)

    はじめに 敵海賊ブルワーズに航路を察知されている可能性を考慮し 暗礁宙域を通り抜ける所で策を寝ることにした鉄華団とテイワズ。 ブルワーズに昭弘の弟の昌弘がいることを知り、 オルガを始めみんなが昌弘を助けようと、昭弘を後押しし動くのだが。 時間と境遇は家族関係をも壊す 昭弘と昌弘。昌弘を救おうとする昭弘と、兄との再開に戸惑う昌弘。 鉄華団という家族ができた昭弘。 同じヒューマンデブリの仲間はいたが、ブルワーズという境遇の為に 家族という認識が持てなかった昌弘。 二人は兄弟であり、兄の昭弘は昌弘を迎えに行くと言っていたのに 時間の流れは大きく二人を隔ててしまった。 特に昌弘は昭弘とのやり取りの中で、兄が自分を忘れて幸せになったと 思ってしまったようであり、逆上的な気持ちをも抱いたようだ。 昌弘は今まで生きていたことで消耗していたのだろう。 兄の優しさを素直に受け取ることができなかった。 とはい

    暗礁に引き裂かれた兄弟の物語-鉄血のオルフェンズ12話(感想)
  • 子供対子供の構図と子供達の限界-「鉄血のオルフェンズ」11話感想

    「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」11話を視聴。 今回は子供対子供、そして鉄華団の子供達自身の限界と それでも生きていかねばいけない物語を描いた展開だった。 子供対子供という戦いの構図 今回は昭弘が物語の中心だった。 今までの鉄血は子供の鉄血団と大人側のどこかの勢力という戦いの構図だった。 今回は敵側のブルワーズに同じ子供のヒューマンデブリで昭弘の弟である昌弘達を 登場させることで子供対子供という構図を持ち出し、 改めて鉄血のシビアな世界観を突きつけた。 戦いが終わり、ブルワーズのクダル・カデルが昌弘を折檻する描写も含め ヒューマンデブリは大人達に虐げられている事がわかる。 ヒューマンデブリの悲劇 子供対子供の戦いもあるという事を示し ペドロを殺されたブルワーズのヒューマンデブリ達の怒りと悲しみ そして敵と味方に分かれた昭弘と昌弘という因縁も抱え、 両者の戦いが悲劇的な結末も迎える可

    子供対子供の構図と子供達の限界-「鉄血のオルフェンズ」11話感想
  • アニメライフと身体との付き合い方について

    昨日、寝る前に歯に激痛が走った。痛い痛い…。 痛さで布団についても寝られない。どうしよう…。 埒があかないので、色々試してみることにした。 まず家にあったイソジンを飲む。効果なし。 ネットに書いてあった歯痛に効くツボを押してみる。効果なし。 最終手段としてタオルに巻いた氷袋を作って、歯に押し当てて3時間寝た。 今日、歯医者に行ったら、親知らずの虫歯と歯肉の炎症と診断され 後日親知らずを抜くことになった。つらい。 今まで病院に行くことは殆どなかったのだが、今年は違った。 2月に蓄膿症を発症し病院へ。12月に歯痛で病院に。 不摂生もあるのだろうが、若い頃のような身体のケアではダメかなと思うようになった。 身体で色々な症状が出てきたことで、私のアニメライフの変化をしていく予感がした。 今も振り返ると若い頃に比べて体力も衰え、 アニメの視聴している時の集中力も落ちている。 若い時には半日でも10時

    アニメライフと身体との付き合い方について
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    ohagi23 2015/12/03
  • 「鉄血のオルフェンズ」の家族論-鉄華団とタービンズ

    「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」 8話を視聴。 タービンズの名瀬がオルガと鉄華団との取引を認め、 鉄華団がテイワズ傘下に入れるように勧める。 オルガは名瀬との交渉で、自身の子供っぽさを感じ、 三日月はさらに頑張らないといけないと感じていた。 鉄華団とタービンズ-家族のありよう 今回のキーワードは「家族」。 名瀬が鉄華団の面々をバラバラになって 仕事を斡旋する提案にオルガが反発する。 オルガは名瀬に鉄華団とは 今まで流された血と、これから流す血が混ざって 鉄のように固まっているので離れられないと話す。 そのオルガの仲間への想いを名瀬は「家族」という。 オルガにとって家族とは意外な言葉だったのかもしれない。 オルガも三日月も他の鉄華団の面々もおそらくは、 仲間だとは思っていただろうが、家族とは思っていないから。 鉄華団は肉親同士ではなく、肉親達と切り離された存在。 家族を失った子供たち

    「鉄血のオルフェンズ」の家族論-鉄華団とタービンズ
  • 子供が大人と渡り合うには-「鉄血のオルフェンズ」7話のやんちゃ性と画面演出について

    はじめに タービンズの名瀬・タービンが鉄華団と接触。 オルガは名瀬の要求を呑めないとして交渉は決裂。 タービンズは実力で鉄華団を抑えようとする。 大人のタービンズ-子供の鉄華団 「鉄血のオルフェンズ」を読み解く主要なキーワードとして 「子供と大人」が挙げられると思う。 過酷な環境下で生き残ってきた子供達の鉄華団が、 生き抜くために立ちふさがる大人達に対抗していくのが 「鉄血のオルフェンズ」の物語の骨子だと思う。 今回、鉄華団に立ちふさがったタービンズは大人達である。 それは今回の最初のカットがペディキュア(足指にマニキュアを塗る)を行う ラフタ・フランクランドの姿でわかる。 足指にマニキュアを塗るのは、大人の女性的な振る舞いである。 最初にこのシーンを見せてきたのは 今回は大人の女性が鉄華団と関わってくるかという話の宣言のためだ。 名瀬・タービン。長髪の無精ひげに帽子をかぶったキザな大人。

    子供が大人と渡り合うには-「鉄血のオルフェンズ」7話のやんちゃ性と画面演出について
  • 「鉄血のオルフェンズ」の物語の積み上げ方-三日月とオルガの関係性と文字の読み書き

    「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」6話を視聴。 今回は三日月達が読み書きをするシーンに心を打たれた。 それは文字の読み書きから作品を積み上げていことする 姿勢に驚いたからでもあった。 生きるために文字を覚える三日月の強さ 文字が読めないことが間接的に語られてきた三日月。 今回もクーデリアの地球に行く動機を語る具体的な内容には 興味関心をあまり示していなかったようでもあり、 文字を覚えることに興味がないように思えた。 そんな三日月がクーデリアに読み書きするメリットを説かれて、 心を動かされ、勉強することにした。 気づいているのか気づいていないのか クーデリアに対して三日月は惹かれているのかしれないし、 お姫様とも称されるクーデリアのカリスマ的魅力なのかもしれない。 なぜ三日月は文字を覚える気になったのか。 野菜を育てる大きな農場を作りたいため MSの整備を手伝えるようにするため と三日

    「鉄血のオルフェンズ」の物語の積み上げ方-三日月とオルガの関係性と文字の読み書き
  • 鉄華団はさくら荘である-「鉄血のオルフェンズ5話」の鉄華団のチームワーク性について

    「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」5話を視聴。 はじめに クーデリア地球への旅立ち。 ギャラルホルンのMSはイサリビを拘束し クーデリアの身柄を引き渡すように伝えるものの、 この状況を想定してたオルガと三日月。 三日月はバルバドス出撃し、MSを引き付け 後方からのオルクスの船は昭弘が引き付ける。 鉄華団に不利な状況が訪れるが 小惑星を上手く利用して形成を逆転。 ユージンが身体を張る。 コーラルはマクギリスとガエリオを差し置いて 自ら出撃するが、バルバドスに負ける。 そして戦場で三日月とマクギリスとガエリオは交戦し お互いの存在に気づくのだった。 鉄華団のチームワークについて 今回、印象に残ったのは鉄華団のチームワークの良さだ。 オルガはトドが裏切ることを想定し、 予め三日月にガンダムを準備させ状況に備えた。 また前回で昭弘に別行動を取らせて、 オルクスの船への対抗と三日月のバックアッ

    鉄華団はさくら荘である-「鉄血のオルフェンズ5話」の鉄華団のチームワーク性について
  • 「生きる糧の物語」としての「鉄血のオルフェンズ」4話。

    「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」4話を視聴。 クーデリア姫を地球に護送する算段を整えつつ 鉄華団がこの護送の仕事をこなして生きる糧と自分たちの道を手に入れようとする。 一方のギャラルホルンのファリドとボードウィンは クーデリア姫を拘束しようとして現地に調査へ向かう。 三日月はクーデリアを連れて、ビスケットの祖母のトウモロコシ畑に連れて行く。 三日月はクーデリアに作物を採取することと作物の状況や行き先を教える。 その最中に三日月達とファリド達と遭遇し、一悶着がある。 畑から戻ってきた三日月達にオルガは新しい旗を持って迎えるのだった。 「生きる糧の物語」として描写された作物を採取すること 鉄血のオルフェンズの物語のキーワードは「生きる糧」である。 作は生きるために何をしなければならないのかを 火星と厄祭戦300年後という世界をもって描いている。 ガンダム作品の多くは、キャラクターに理

    「生きる糧の物語」としての「鉄血のオルフェンズ」4話。