松下電器産業は23日、次世代ディスプレー(映像表示装置)として期待される有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)を使った37型テレビを2011年度から量産する方向で最終調整に入った。30型台の大画面有機ELテレビの具体的な量産計画を固めたのは世界で初。松下は他社の機先を制し、次世代テレビ市場で世界シェア首位の座を狙う戦略だ。 計画では、松下が、日立製作所などと出資する液晶パネル生産子会社、IPSアルファテクノロジ(千葉県茂原市)の茂原工場と、10年1月の稼働を目指して兵庫県姫路市に建設する液晶パネル新工場に、有機EL専用ラインを新設。有機ELテレビの基幹部品となるパネルを量産し、国内外の工場でテレビに組み立てる。 同社は今後、原則として40型以上の超大画面テレビはプラズマ、32型以下は液晶で生産する。このため、2、3年後には世界的に売れ筋となることが見込まれる37型のテレビを有機ELで製