BIGYUKIの新作『リーチング・フォー・ケイローン』には彼がUSのシーンでア・トライブ・コールド・クエスト(ATCQ)やJ.コール、ビラルといったアーティストから重用される理由が詰まっている。それは軽やかにトレンドを取り入れる彼のセンスだけの話ではないし、技術の高さだけでもない。ここでBIGYUKIは自分が先端のシーンで戦っていけている理由を明解に語ってくれている。それはテラス・マーティンにもテイラー・マクファーリンにも言えることだし、同じようなエピソードをロバート・グラスパーも以前、語っていた。それはBIGYUKIが彼らと同じ地平にいるということを意味する。そしてその能力はこのアルバムのレコーディングでも発揮されていた。