サラダパン=つるやパン提供 滋賀県木之本町の「つるやパン」が半世紀前に考案した「サラダパン」が、ネット販売で「6週間待ち」の大人気となっていることが、6日の県議会で報告された。 滋賀ふるさと観光大使を務める歌手西川貴教(たかのり)さんが6月、「行列のできる法律相談所」にテレビ出演。ふるさとのお気に入りの品として紹介したのがきっかけだ。 たくわんをマヨネーズであえた具を、司会の島田紳助さんが「貧乏丸出し」と酷評したのが逆に功を奏したらしい。思わぬ効果に西川さんを大使に任命した県は大喜び。
4日の決勝ラウンドで演奏する辻井伸行さん=米テキサス州フォートワース、バン・クライバーン財団提供米テキサス州で7日、バン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝し、写真撮影に応じる辻井伸行さん(中央)=AP 【ニューヨーク=田中光】生まれつき全盲の辻井伸行さん(20)が7日、米国のバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した。幼いころから「神童」と注目を集めてきたが、世界タイトルは初めて。中国人男性とともに2人が1位となった。辻井さんはテキサス州フォートワースの会場で「両親をはじめ、サポートしてくれたみなさんに喜びの気持ちを伝えたい」と語った。 コンクールでは、ショパンなどの曲目をこなし、「神業」と評価を得た。弦楽四重奏との演奏では、頭を振って息を合わせ、最終日の演奏が終わると、何度も「ブラボー」の歓声がわき起こった。 「とにかく自分の力が出し切れたので幸せです。お客さんが感動し
閉館が決まったカザルスホールの建物=東京都千代田区閉館が決まったカザルスホール。大型のパイプオルガンが「顔」だった=東京・お茶の水 日本を代表する室内楽の殿堂、東京・お茶の水の日本大学カザルスホールが来年3月で閉館することが分かった。日大キャンパスの再開発計画に伴うもの。風情のある建物や文化財級のパイプオルガンがどうなるのかは未定だが、音楽ホールとしての歴史は事実上幕を閉じることになる。 同ホールは87年、チェロの巨匠パブロ・カザルスの名を冠し、日本初の本格的な室内楽ホールとして主婦の友社によって建設された。当時は華やかな大ホールが注目を集めたバブル期だったが、511席という親密な空間と優れた音響で、ロストロポービチや内田光子ら内外の一流アーティストにも愛された。 02年、経営難に陥った主婦の友社が日大に売却。大学の施設として使われる一方、一般向け貸しホールとしても運用されてきた。日
〈回顧2008〉今年のクラシックを振り返る2008年12月17日 印刷 ソーシャルブックマーク ■財政危機に制度改革 正念場にこそ輝く志 びわ湖ホールや大阪センチュリー交響楽団をとりまく財政危機を筆頭に、不景気な話題が相次いだ。指定管理者制度に公益法人制度改革と、治外法権は許されぬとばかりに追いつめられる音楽業界だが、正念場だからこそ見えてくる志の高さもあると気付かされた1年だった。 びわ湖ホールは「ばらの騎士」と「サロメ」、二つのR・シュトラウス作品で気を吐いた。県の支出金1割カットに加え、休館すらとりざたされる騒ぎになったが、縦横無尽の活躍で周囲をもり立て、音楽での勝利を導いた芸術監督の沼尻竜典には心からの拍手を送りたい。 新国立劇場では、次期芸術監督の尾高忠明自身が納得いかぬままという不可解な交代劇。インテンダント(総裁)不在のまま官僚主導で動くという、歌劇場として世界的にも極めて特
センチュリー響に応援を 来年3月3日にコンサート2008年12月13日印刷ソーシャルブックマーク 大阪府の橋下徹知事の財政再建策で補助金削減が検討されている大阪センチュリー交響楽団(豊中市)を「応援する会」が来年3月3日午後7時、大阪市北区のザ・シンフォニーホールでコンサートを開き、府民に広く応援を呼びかける。指揮者の金聖響さんやソプラノ歌手中丸三千繪さんがボランティアで出演する。 応援する会は作家の藤本義一さんや有栖川有栖さんらが発起人となり、これまでに補助金存続を求める約11万人の署名を集め提出。来年度予算案が固まるのを前に、運動を本格化させることになった。代表の日下部吉彦さんは「センチュリー響は学校や病院の公演にも熱心で演奏のレベルも高い。こうした事実を府民に知ってもらい存続への協力を求めたい。日本で完全に自立しているオーケストラはなく、自立できないなら滅びろというのは暴論に近い」と
登録番号197 旧明倫小のピアノ 印刷 ソーシャルブックマーク 修復成ったチェコ・ペトロフ社製のピアノ。表面の傷はあえて化粧直ししなかったというレトロな小学校の教室の雰囲気を再現した談話室のスペース=いずれも京都市中京区の京都芸術センター 日本では、多くのコンサートホールに、新しいグランドピアノがおいてある。たいていの場合、それらはいたんでくると、さらに新しいピアノへ、買いかえられる。年代物のピアノをつくろいつつ、ずっとつかいつづけるホールは、あまりない。 補修の手間をおっくうがることが、ひとつにはあげられよう。あと、ピアノ製作じたいの技術が、年々高くなっていることも、その一因にあげられようか。 ひろいホールに、ゆたかではりのある音を、ひびきわたらせる。強く、そして華麗な音を、とどろかせる。こと、その点に関するかぎり、新しいピアノの方が性能はよくなっている。ホールが、新品をよろこぶのも、わ
躍動の舞台 引き込む、パトリツィア・コパチンスカヤ2008年12月5日 印刷 ソーシャルブックマーク 裸足で舞台を踏みしめる。大きな目をむいて音楽にぐいぐい接近し、時に指揮者をすらおののかせる姿に、聴衆のみならず共演者までが魅入られてゆく。 「よく『あまり動くな』って言われるんだけど、どうにも不自然で。音楽って、人と愛し合い、エネルギーを交換するためのものでしょう」 母はバイオリニスト、父はハンガリーの民俗楽器ツィンバロンの奏者。ルーマニアなどの民俗音楽にも自然に接して育ってきたことが、この独特の音楽観を培っているのかもしれない。 ベートーベン「クロイツェル・ソナタ」の新譜CDは、奔放な即興演奏で聴衆を沸かせるピアニスト、ファジル・サイとの共演で話題に。幼い頃、初めて彼の交響曲を耳にしたときから「何か私に話しかけてるように感じられてならない」という。 天衣無縫の個性は、天才肌のサイのみなら
指揮者・広上淳一、米コロンバス響辞任「音楽への愛はお金には代えられぬ」2008年11月21日 印刷 ソーシャルブックマーク 「意外に人生楽しんでます」と語る広上淳一 指揮者の広上淳一が今月、米コロンバス交響楽団の音楽監督の職を任期半ばで辞任した。労使交渉に入った楽団員の側について理事会と対立、最終的にその責任をとった格好となった。「精いっぱいカッコつけたけど、本当は打ちのめされている」。そう無念の思いを語るも、「音楽を愛する心は決してお金に代えられるものではない」と希望を口調ににじませた。 ■挫折のたび、再出発 楽団員の人員および給与削減を言い渡した理事会と、5月から対立を続け、最終的な和解を見届けて辞表を提出した。一連の金融危機に端を発したかのような音楽監督の任期途中での辞任は、米国の音楽業界でも話題となった。 「本音を言うと、楽団員が権利ばかり主張する時代じゃないとも感じていた。でも、
ピアノ曲「光るクラゲの踊り」 音大生、下村さんへ捧ぐ2008年11月17日11時16分印刷ソーシャルブックマーク ピアノで「光るクラゲの踊り」を演奏する下川和己さん=11日、米ボストン、勝田敏彦撮影 【ボストン=勝田敏彦】クラゲの蛍光たんぱく質の発見でノーベル化学賞の受賞が決まった下村脩さん(80)に、思いがけないプレゼントが贈られた。それは「光るクラゲの踊り」というピアノ曲。ボストンの名門・バークリー音楽大で学ぶ下川和己さん(19)が作曲した。 下川さんは子どものころから「この世のものではないような」クラゲが好き。たまたま9月、「真っ暗な海底で何万個ものクラゲが光りながら音もなく踊っているところ」をイメージし、2週間ほどで仕上げた。フランスのロマン派ドビュッシーやラベルを思わせる4分ほどの小品だ。 作品が完成したあとの10月初め、下村さんのノーベル賞の発表があった。下村さんの自宅がある保
シュタイアー新譜リリース 人間シューマンに迫る2008年11月10日 印刷 ソーシャルブックマーク 「シューマンの、狂気と紙一重の心のもろさにひかれる」と語るシュタイアー チェンバロとフォルテピアノの名手アンドレアス・シュタイアーが、シューマンの独創的な解釈に迫る新譜を先月リリース、日本でも公演を開いた。学者並みの知的な原典研究で、古楽界でも一目置かれる存在だが「時代背景を深く知り、分析を深めるほど、音楽がより鮮烈に姿を現してくるのが楽しいだけ」と思いを語る。 80年代、疾走感たっぷりの「ブランデンブルク協奏曲」などで一世を風靡(ふうび)した古楽合奏団「ムジカ・アンティカ・ケルン」の一員に。その後はソロや室内楽で、柔軟に活動の幅を広げている。 現在の関心の的は、バッハという大河がどうシューマンに流れこみ、その個性を育んだか。恋に苦しんでいる時、精神的な病に悩んでいる時。シューマンは常に対位
チェリスト・堤剛、来月公演 「響き探求したい」2008年10月20日 印刷 ソーシャルブックマーク 「作曲家たちに、チェロの新しい響きを聴かせてもらえるたび幸せになる」と語る堤剛 チェリストの堤剛が11月19日、邦人作曲家による無伴奏作品を集めた企画公演「チェロで辿(たど)るソロ作品の流れ」を開く。91年から年1回、自主プロデュースによる公演を開いている。「作曲家と演奏家が触発しあう。そんな音楽のありようの原点を、改めて見つめ直す機会にしたい」と語る。 オーケストラでは響きの要となるチェロだが、独奏曲の数となるとバイオリンにははるかに及ばない。「かつてカザルスがバッハの、ロストロポービチがブリテンの真価を伝えたように、演奏家と作曲家のダイナミズムを作り出したい」と、日本を代表する作曲家5人のチェロ独奏曲を概観する企画を思いついた。 三善晃の「C6H」と新実徳英の「横豎(おうじゅ)」は、自ら
ハーゲン弦楽四重奏団全国ツアー 親密さが生むハーモニー2008年9月25日 印刷 ソーシャルブックマーク 「楽しむために音楽家になった。いくら時間に追われても、このことだけは忘れちゃいけない」と語るクレメンス・ハーゲン オーストリア出身の室内楽団、ハーゲン弦楽四重奏団が今月末から全国ツアーをする。80年、4人のきょうだいで結成。その後メンバーの交代はあったものの、家族のだんらんから生まれた親密な雰囲気は健在だ。「互いのどんな小さな反応も見逃さない。室内楽のだいご味を心から味わっています」とチェリストのクレメンス・ハーゲンは語る。(吉田純子) メンバー全員がソリストとしても活動する。「子どもの頃から家中が音楽に包まれていたから、音楽はあくまで趣味の追究という感覚」。それぞれの居場所を主張して争う時期もあったがソリストへの道を目指した第2バイオリンの姉が退団、新たなメンバーを加えて「思い合うこ
著作権保護期間、延長見送りへ 「十分な合意得られず」2008年9月18日15時2分印刷ソーシャルブックマーク 著作権の保護期間を作者の死後50年から70年に延長するかを検討してきた文化審議会(文部科学相の諮問機関)は18日、延長の必要性を「十分な合意が得られた状況ではない」と結論づけ、見送る報告書をまとめた。延長すると過去の作品の自由な流通も先延ばしになり、文化の発展が阻まれる、などの問題を指摘する意見が強かったためだ。 著作権法では音楽や小説、絵画などの著作物が保護される期間を、作品が創造された瞬間から作者の死後50年までと定めている。だが、米国や欧州など先進国の多くは90年代末までに作者の死後70年までとしており、日本文芸家協会や日本音楽著作権協会など国内の著作権団体が保護期間の延長を要望。日本国内では自国で定める保護期間が適用されない米国政府も、日本政府に強く働きかけていた。 文化審
舞台大好き、オペラ職人 新国立劇場初登板の上岡敏之2008年6月27日 印刷 ソーシャルブックマーク ドイツ在住の指揮者、上岡敏之が今月、ベルディの「椿姫」で東京・新国立劇場に初登板した。本領のオペラを日本で振るのは初めて。「やるべきことはすべて楽譜に書かれている。和声のうつろいなどから作曲家の意図を読み取り、伝えるのが僕の仕事」。第一級のオペラ職人らしく、飾らぬ口調で神髄を語った。(吉田純子) ピアニストやオーケストラ指揮者としても評価されているが、本人は、何よりもオペラにこだわる。「臆病(おくびょう)なんです。舞台の上より暗いオーケストラピットにいる方が安心する」 この意外性が多くの人に親近感を覚えさせるのか。今回も連日、出待ちのファンが楽屋前で行列をつくっていた。 しかし、オーケストラピットからの采配は一流のもの。「椿姫」は悲恋中の悲恋物語だが、どんなシーンもお涙ちょうだいにせず、快
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