大阪府民になって2年余り、お気に入りスポットはコンビニと漫画喫茶である。 ぼくは大阪を何も知らなった。知らなくてはいけない。かといって難波や梅田はアウェイすぎる。 カラオケオールしてきましたみたいな、エグザイルに紛れ込んでてもバレないヤツらで溢れ返ってる。 気がつけば新今宮駅に降り立っていた。 ぼくのイメージの新今宮は西成やあいりん地区、串カツ、通天閣といったディープな大阪そのものだった。 それこそおっさんの聖地だ。野生のおっさんがいるはずだ。ぼくはそこに惹かれた。 駅はさっそくアンモニア臭い。野生のおっさんによく見られるマーキングだろう。近くにおっさんがいるのは確実だ。 次に構内に座り込んでワンカップを呷るおっさんを探すが見当たらなかった。 酔っぱらって駅員に絡むおっさんも、ダンボールのおっさんも見当たらない。 理想とのギャップに動揺しつつも駅を出る。 眼前にはフェスティバルゲートとかハ