南仏カンヌで開催されていた第68回カンヌ国際映画祭は最終日の24日夜、コンペティション部門の最高賞パルムドールに、フランスのジャック・オディアール監督(63)がパリ郊外で暮らすタミル人難民たちを描いた作品「ディーパン」を選び、閉幕した。だが、この判断をめぐり、批評家やメディアが続々と批判の声をあげ、授賞式は荒れ模様に。審査員長を務めた米ハリウッドの奇才コーエン兄弟は「批評家ではなく作り手のために審査した結果だ」と真っ向から反論し、芸術性や話題性など映画の評価基準をめぐる論議を沸騰させている。(SANKEI EXPRESS) メディア評価は「キャロル」 「ディーパン」は、内戦下のスリランカで難民申請が通りやすいように疑似家族を作り、新天地のパリ郊外で新たな生活を築こうと奮闘するディーパンら3人のタミル人をドライな語り口で描いた力作。数々の受賞歴を持つオディアール監督だが、授賞式では「コーエン