前記事に続いてデザインや美術学校関係の話。 美術、デザイン系の学校の生徒は、それ以外の学校の生徒がほとんど体験しないある「試練」を日常的に科せられる。 それは、衆目の中で作品を他人と比較され、批評されるということだ。 音楽だと順に演奏し、演奏ごとに評価なり批評なりはもらっても、ジャンルの特性上、同一時空間で他人と比較され順位づけられてアレコレ言われるということはない。映画、演劇、ダンスなども同じだ。芸術ジャンル以外を見渡してみても、理系や文系の研究発表は一人一人行われるから、一斉に見比べられて衆目の中で優劣をつけられるということはない。そういう相対評価は、すべての発表が終わった最後に出てくる。 ところが美術に限っては(映像やパフォーマンスなど時間に関するものは別として、絵画、彫刻などモノとして自立している美術作品は)、作品を同じ空間に並べられ、比較され、優劣を付けられ、批評される。時にはけ