一昨日、所得格差が経済成長の継続期間を短くするというIMFの研究を紹介したが、Interfluidityのスティーブ・ワルドマンが、まさにそういったモデルを構築して昨年の1/23エントリで紹介していた(ワルドマンがMMT=新貨幣国定主義を論じた直近のエントリ経由)。 以下がそのモデルから導き出された図で、上の図が所与の資産の分布を示し、下の図が各分布に対応する経済成長の過程を示している。上図と下図では、同じ色の線が対応関係にある。例えば、上図で赤色の線は水平線となっているが、これは所与の資産が均等に分布していることを示し、対応する下図の赤色の線は最も早く経済の上限まで成長している。一方、紫色の線は最も不平等度が高く、経済成長が最も遅い。 なお、ここでは経済成長の上限に達するとそのままゼロ成長に転じてしまうが、これは技術進歩率をゼロと置いているためである。仮に技術進歩をモデルに取り込むと、以