広島市内などで路面電車や路線バスを運行している広島電鉄(本社・広島市、従業員約1200人)の労働組合「私鉄中国地方労働組合広島電鉄支部」は25日、契約社員を全員正社員化し、賃金も引き上げて正社員と一本化することで会社側と合意したと発表した。組合員の同意を得て09年度の早い時期からの実施を目指す。一部の正社員は賃下げになる。同社のような千人規模の企業でのこうした取り組みは珍しく、雇用形態による労働条件の格差を解消するモデルケースとして注目されそうだ。 同支部によると、同社は01年以降、バス、電車の運転士や車掌の採用を、1年ごとに更新する契約社員に限っており、現在約150人が在籍している。月額賃金は運転士23万1千円、車掌19万6500円で、何年勤めても昇給はない。また、約1040人いる正社員のうち150人は、契約社員から正社員に登用された「正社員2」という雇用形態で、労働条件は契約社員と同