今回、攻撃に使われて世界各地で被害が出ているのは、「WannaCry」(泣きたくなる)と呼ばれる新種のランサムウェア。 情報セキュリティー会社トレンドマイクロによると、4月以降、メール本文などに書かれたアドレスをクリックすると感染する手口で全世界に拡散した。欧米のほか日本や台湾、インドなどでも攻撃の痕跡を検出しているという。 マイクロソフトの基本ソフトウェア(OS)「ウィンドウズ」で、複数のパソコンや機器の間でファイルを共有する機能に弱点があり、そこを突かれたとみられる。デロイトトーマツサイバーセキュリティ先端研究所の岩井博樹主任研究員は「日本で大きな被害が確認されていないのは、週末に入っていたことも一因では」とした上で、「週明け、メールなどの取り扱いには、十分に気を付ける必要がある」と指摘する。