18日に退任する大阪市の平松邦夫市長は16日、最後の記者会見に臨み、4年間の任期について「市民が暮らしやすい街を目指し、一歩一歩進められた。市民の協力で、街の力を引き出せた」と振り返った。 一方、バトンタッチする橋下徹新市長には「少数意見を大事にしてほしい」と要望した。 最後の登庁日となったこの日、平松市長は約1時間にわたって会見。地域住民の協力で施策を進める「市民協働」や、不正受給対策に注力した生活保護問題などの実績を強調した。印象に残った出来事として、東日本大震災での被災地支援に触れ、「息の長い支援をし、大都市が果たすべき役割を発信できた」と胸を張った。同市が支援してきた岩手県釜石市に退職金の一部を寄付することも明らかにした。 橋下氏に関する質問も相次いだ。関係悪化の理由について府市の水道統合の破綻を挙げ、「お互いに腹を割って模索すれば、解決できた部分もあった」と複雑な表情を浮かべた。