河井夫妻への1億5千万円の提供について、「幹事長の一存では決められないはず」と話す石破氏(撮影・浜岡学) ▽10倍の差、一存でできぬ 自民党の河井克行前法相(広島3区)の妻案里氏(参院広島)が初当選した昨夏の参院選の公示前、党本部から夫妻の党支部に入金された1億5千万円について、関係者は口を閉ざしたままだ。かつて幹事長として選挙実務を担った石破茂氏(鳥取1区)は「納税者や党員に説明できない金の使い方は許されない」と指摘する。事件によってあらわになった問題点や同党の資金支援の仕組みなどを聞いた。(下久保聖司) ―参院選広島選挙区を舞台にした公選法違反事件を、どう見ていますか。 秘書が起訴された段階で断定的なことは言えない。明らかなのは新人の案里氏に対する党本部の応援が、落選した現職の溝手顕正氏に比べて手厚かったことだ。私も多くの選挙を見てきたが、物心ともに今までにない態勢だった。 昨年の参院