166回直木賞受賞作てのは伊達ではありません。ものすごく面白かったのです。 塞王の楯 (集英社文芸単行本) 作者:今村翔吾 集英社 Amazon 滋賀県ですか、近江に穴太(あのう)というところがあり、石積みの技能集団がおりました。 穴太衆(あのうしゅう)と呼ばれる人たちです。 彼らが積んだ石垣は、丈夫で崩れず、城の盾となるものです。戦国時代、彼らの技術を評価し、各大名は自らの城の石垣を積んでくれと、日本中から注文が来ました。 その穴太衆の中でも、飛田屋というチームは一際腕が良く、その頭である飛田源斎は「塞王」と呼ばれました。トップ・オブ・ザ・トップなんです。 この話の舞台というか、時代は、織田信長から豊臣秀吉、そして関ヶ原の戦いに至るまでです。 もう少し言えば、本能寺の変から関ヶ原までって感じでしょうか。 「矛盾」の話です。聞いたことあるでしょう、中国の話ですね。矛と盾。 城の石垣が「盾」