余人をもって代えがたい――。そう周囲に擁護されてきた東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長(83)が辞任の意向を周囲に伝えた。後任には選手村の村長の元日本サッカー協会会長の川淵三郎氏(84)が有力となっている。 川淵氏はサッカー日本代表として、1964年東京五輪に出場。91年にJリーグ初代チェアマンに就任し、日本サッカー協会会長などを歴任した。東京・晴海の選手村の村長で、東京五輪・パラリンピック大会組織委の評議員も務めている。森会長と同じ早大出身で、年齢は一つ上だ。 関係者の間では、女性蔑視発言への批判の高まりを受け、後任候補の名前がすでに飛びかっていた。 特に注目されていたのが安倍晋三前首相だ。「国際オリンピック委員会(IOC)や政府、東京都、スポンサー。各方面との調整が重要で首相経験者として安倍さんは適任」と語る関係者がいた。 森会長とは、共に自民党・細田派